マツモが増えないとお悩みの方へ
(2024/8/1 修正)
今回は、調子を崩したマツモを復調させるお話。
もしくは、うまく栽培できない、水草初心者さん向けの記事です。
さて、話変わりまして、実際に水草を栽培したことがあれば、水深と植物の生長速度が密接に関係している。
このことを既に知っている、もしくは薄々気が付いているかはずです。
これは、明るさは距離の2乗に反比例するという法則によるもので、
言い換えれば、水中より水面の方が明るいというワケ。
この現象をうまく利用してマツモを増やそう、復調させようという話となっております。
環境次第はマツモですら栽培は難しい
理想を夢見て現実を知る
当然ですがマツモご存知ですよね?
そう、あの金魚藻です。
よく、簡単で誰でも栽培できる! とか聞きますよね。
我が家の水槽でも入っており、手を付けられないほどの速度で生長しています。
しかし、導入当初ははっきり言って失敗ばかりしていました。
誰でも栽培できる水草?
(ないない。)
なぜうまく栽培できない?
(わからない。)
道具?
(どれを揃えればいいの、お金ないよ。)
そんな疑問と不満を抱えつつ、美しいマツモの森に夢見て、一生懸命に栽培していました。
道具を揃えるにも遠回り
が、今思い返せば、やはり栽培器具がよろしくない。
・低光量のLEDライト(室内用)
・肥料なし
・Co2なし
水草が生きていくために必須の道具が、ほとんど水槽になかったのです。
当然、成長速度は極めて遅くコケの方が早い始末。
コケ対策でトリミングはしたいが、生長が遅く1か月に1回が関の山。
次第にコケまみれになり、やがて生気が失われてしまいました。
そんな状態を水草を目の当たりにして、ようやく会心。
ライトを専用の物にしたり、肥料を添加してみたり、CO2器具を設置してみたりと、すべての水草に繋がるステップを踏んでいくことになったのですが……。
闇雲に揃えたため、かなり遠回りをしてしまいました。
器具を買うお金がない!
今すぐマツモを育てたい!
そんなあなたのために、なるべくお金を使わずに、マツモがよりよく育つ方法を紹介していきたいと思います。
水草育成用ライトは必須
栽培条件向上の優先順位
さてここでは、元気に栽培するための”ヒント”を記しておきます。
光やCO2、K肥料やFe肥料、さらにはミネラル添加剤など。その方法は五万と存在します。
では、【優先順位】をご存知でしょうか?
そして、これを知らないと闇雲にお金を費やすことになったりもします。
植物の光合成の仕組みと照らし合わせると、以下の順に水草周りの環境を改善していくことが望ましいと考えられています。
1位:光(ライト)=約5,000円
2位:CO2=約10,000円
3位:肥料=約1,000円
4位:サプリメント=約1,000円
お金がないとなれば、安い肥料やサプリメントに手を出してしまいがちです。
が、ちょっと待ってください。
植物は光あってのもの。それがなければ、全てが無駄になります。
こういうライトを買え!
あれもだめ、これもだめ。
と、肥料やサプリメントを代わる代わる試していたら、あっという間に5,000円など吹き飛ぶことでしょう。
多少光量が低くても構いません。
「水草が育つ」と謳われているものを購入するべきです。
それが最善の手です。
具体的には、白色のほかに青色や赤色のLEDが組み込まれている物がお勧めです。
そのなかで安く評判が良いとなれば、GEXのパワーIIIか、コトブキのフラットLEDでしょう。4,500円程度で販売されているので、器具が全くない初心者さんにはおすすめです。
そこまでしてライトを揃えて意味はあるのか?
と疑問に思われる人もいるでしょう。
しかし、
ここまでして、初めて水草栽培の土俵に立てるのだ。
と、断言しておきます。
水面に漂わせてマツモの調子を上げる(無料)
マツモが簡単と言われるその理由
さぁ、水草が育つLEDを買ったぞ!
……あ、あれ? マツモ全然育たない?
ということは、実によくあることです。
上でも述べた通り、植物の栽培には、光のほかに、CO2、肥料が必要です。
それらが微塵もそろっていなくては難しいのです。
が、マツモのような強い水草の場合、話は別。
光合成ができる強力な光さえあれば、
CO2はエアレーションや魚の呼吸から
肥料は排泄物や残飯から
微量要素は水道水から
元来肥料の要求性が低いため、過酷な環境でも難なく生長できるのです。強靭な水草だと呼ばれる所以です。
そのためにも欲しいのは、やはり光合成できる光。
というわけで、長らくお待たせしました。
ここからは、肥料やCO2がなくてもすこぶる好調に、もしくは崩れた調子を取り戻すように、マツモを栽培する方法を紹介します。
それは、「水面に漂わせる」だけです。
ここで冒頭で述べた法則がでてきます。光の明るさは距離の2乗に反比例するという現象です。これによれば、水面には、水槽内のどこよりも高い光量があります。そして、マツモは”浮草”です。
つまり、水面に浮かせるだけで、水中で受けるよりも光量が増すことになります。
大量の光は必要ありません。水草栽培ができるライトさえあれば、簡単にマツモを栽培・復調させることができるのです。
ね?簡単でしょ?
伸びてきたら沈めてあげるもよし。
本来の浮草として栽培するもよし。
きっと、こんなに手が掛からない水草があったのかと驚かれることでしょう。
さて、この方法は、大きな注意点が1つあります。
こんなライトでは水草は育たない
そもそも、水草が生長できるLEDであることが、これを利用できる条件です。
いくら光量を上げても、そもそも植物が光合成で利用できないようなスペクトルをもつ光を発するLED(特に室内用や観賞用と銘打っている物に多い)の場合は、はっきり言って無理です。
浮かせればいいというものではありません。
近づければいいというワケでもありません
必ず水草栽培用ライトを用いて実施してください。
最近はLEDライトも随分と値段がこなれてきましたが、最低価格はそれほど変動がないようです。
観賞用と水草栽培用の底値は後者の方が1000円ほど高い(60cm規格水槽用)状況が続いています。
将来、少しでも水草栽培をするつもりなら、最初から購入した方が余計な寄り道をせずにいいのかもしれません。
あとがき
いかがだったでしょうか?
マツモが育たない場合、まず生長できる基本的な環境を見直すことが大切かと思います。
最近は安くてよく育つ水草育成用LEDライトがチャームやamazonで安く販売されています。飲み会を2回我慢するだけですから、そういった物を手に入れた方が、余計なことで煩わしい思いをすることはないでしょう。
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