浮草だけど赤い有茎草
(2024/8/12 修正)
さて、今回は、ルドウィジア・フローティングプラントの特徴や、栽培注意点について述べていきたいと思います。
実は、とある事情で我が家のルドウィジア・フローティングプラントは全て枯死。
当分、栽培することはないため、しっかりとネタにしておこう!という裏事情があります。
とにもかくにも、特徴やトリミングなどについて記していきたいと思います。
特徴・栽培環境
赤い葉を持つ浮草
ルドウィジア・フローティングプラントは、アカバナ科チョウジタデ属の植物だそうです。
同種らしく、強光下で鮮やかな紅色に染まる美しい葉を有しています。
昨今では多数の品種が販売されているルドウィジアですが、今回紹介するものはちょっと変わった「浮草タイプ」となります。
水面に漂わせておくと、あら不思議? 水上葉が浮草に変化していくではありませんか!
そんな不思議な植物で、水草にも浮草にもなるちょっと変わった子です。
また、根も変わっています。
呼吸根の1つである筍根(じゅんこん)と呼ばれる白い根を出し、これが釣り具のウキのごとく浮力を持っており、茎からプカプカと浮くようになります。
以上の話は、どこのサイトを見ても書いてあると思いますので、次のパートでは実際の栽培環境について紹介していきたいと思います。
(写真下側の赤い葉の浮草がフローティングプラントです。) |
実際の栽培環境とガラス蓋の重要性
で、わたしが栽培していた環境は?
【栽培環境】
・水槽 = 45cm規格水槽
・聡明 = パワーIII 2灯
・CO2 = 1drop/3sec
・肥料 = K液肥(規定量の1/4)とFe液肥(規定量の1/4)
・ヒーター温度 = 26℃
・ガラス蓋 = あり
こんな感じで、2016年10月~2017年9月まで栽培していました。
過去形です。とある理由で枯死させてしまいました。
原因は「寒さ」。
このルドウィジア・フローティングプラントですが、冷えにめっぽう弱いのです。
秋・冬はガラス蓋が必須と考えたほうがいいでしょう。
とはいえ、それ以外はCO2さえ添加していれば、比較的容易な浮草です。
ガラス蓋の設置以外にも、後述の注意事項さえしっかり守れば、爆殖しますからお手軽に栽培できる植物だともいえるでしょう。
ハイグロフィラが育つような水草初心者な環境さえあれば、ばっちり生長してくれる浮草です。
栽培とトリミング
フローティングプラントがやってきてから浮草になるまで
ここからは浮草となるまで要する期間について。
我が家にチャームからはるばるやって来てくれたフローティングプラント。
なんと水上葉でした。
あれ? 別の水草が届いた!? と内心めちゃくちゃ焦ります。
パッケージを開けると有茎草が大切そうに梱包されていました。
その方が栽培しやすく乾燥にも強いからでしょう。
この子を浮草に変える方法はいたって簡単です。
水上葉を水面に浮かべておくだけ!
しばらくは、水景的にはかなり不格好となります。
しかし、安心してください!
1~2週間程度で白い根がついた浮草になり始めます。もともとあった葉は、新しいものが十分に展開してから、適宜トリミングして取り出しましょう。
葉は栄養分の製造工場です。
新芽が少ししか出ていない状態でバッサリ水上葉を切ってしまうと、十分に光合成ができず調子を崩してしまうこともあります。
我が家では、1カ月待ち新芽がもっさりと展開してから、お役御免となりました。
ということで、おおむね1カ月で水上葉から完全な浮草になります。
トリミング
さて、我が家では、1週間おきに全量の2/3ほどカットして捨てていました。
そもそも浮草のため、環境さえ整っていれば成長速度が早く、あっという間に水面に広がってしまいます。他の浮草と同じように簡単に水上を覆い、大きな影を作り出しますから、水中で栽培している他の水草が調子を落とさぬよう配慮が必要です。
そのための撤去を頻繁に繰り返すことになるでしょう。
なお、トリミングそのものは有茎草のそれと同じで、頂点の成長点を含めた葉を6~8枚程度残すように茎をカットして水面に戻してあげるだけです。
残す葉は多めにすると、いじけることもなくすくすく育つようです。
しかし、たくさん葉を残せばトリミング期間は短くなり忙しくなりますし、
かといって、あまりにも葉をカットしすぎると逆にいじけて生長不良に。
悩ましいところです。
慣れないうちは葉が少し多く残すようにすると、取り返しのつかない失敗に遭うこともないでしょう。
増やし方
有茎草では珍しく、茎頂以外からもどんどん脇芽を出すタイプです。
十分に生長させ伸ばしてから、分離してあげれば簡単に増やせます。
カットしたものは同じように水に浮かべておくだけで、大きく成長し再び脇芽を出し始めます。
「増えすぎてこまる!」という傾向をはらんでいると思われます。
もっとも、枯死するときもあっという間でしたので、ガラス蓋の管理は慢心することなく慎重に行いましょう。
管理上の注意点
ルドウィジア・フローティングプラントが特に苦手で枯死の原因となり得るものについて、述べていきたいと思います。
基本的には、浮草が嫌いなものは厳禁です。それは……
【浮草の嫌いなもの】
①、水面の揺れ
②、寒さ
③、CO2添加のない環境
この3つです。
水面の揺れに関してはエーハイム・ナチュラルフローパイプやDo!Aquaのポピーグラスなどで対応できるでしょう。
外部フィルターと直結させるような強烈な水流をディフューザーなんてもってのほかです。
エアストーンを含め、大きな波がでるような場合は要注意です。
とはいえ、浮草を栽培していると水流が滞りがちになり、油膜などがとても出やすいですから、ある程度のエアレーションは必要でしょう。
また、繰り返しますが、わたしは寒さ対策が不十分で枯らしてしまいました。
30℃以上の真夏を除いて、なるべくガラス蓋をすることをお勧めします。
無頓着に閉めていると水温が上昇しがちになりますから、それを見定めた着脱が大切です。
が、この判断が結構難しく、ごん太は9月に入り猛暑が終わる頃が、ガラス蓋を取り付ける頃合いだと思ってます。
わたしの失敗例として、突如として吹き始めた秋風と朝晩の寒さで枯死させてしまいましたので、そのタイミング的には遅すぎるようです。
そんな注意点が多くデリケートな浮草ですが、水面に浮いているがゆえに……
(1)光をよく受けやすく
(2)コケが付きにくく
(3)↑2つの条件により爆殖しやすい
といった特徴がありますから、注意点さえしっかり守れば本来お手軽な植物です。
諸事情により水草をあきらめた方も、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
【補足】浮草にもCO2も大切?
長期間にわたりCO2漏出され、添加できないトラブルがありました。
再度栽培中であったルドウィジア・フローティングプラントを含む浮草たちは、あれよあれよという間に調子を崩し枯死してしまいました。
学校で教わるように植物がCO2を取り込む気孔は葉の裏側にあると考えることが多いわけです。
しかし、そこは水面に接していますから、いくら浮草と言えども水中からCO2を取り込んでいる、推察できます。となれば、水槽内のCO2が不足がちになったため、葉から吸収できず調子を崩したと推測できます。
とは言え、ルドウィジア・フローティングプラントは気根を持っており、そこからCO2も取り込める植物もたくさんあります。
水中葉をもつ水草よりも水中のCO2頼なことはないはずであり、詳しい原因は不明です。
結局は手元にない以上、対照実験もできず真相は憶測の域を出ません。
そんなわけで、「CO2は添加したほうがより栽培しやすいのかもしれません」という憶測を追記しておきたいと思います。
以上、長文読んでいただき、ありがとうございました。
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