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2017年10月2日月曜日

ミクロソリウム・プテロプスのトリミング

ミクロソリウムは意外とデリケート?

(2024/8/19 修正)

今回は、ミクロソリウムのトリミングについて述べていきたいと思います。
さて、陰性植物は生長が遅い水草ですから、どのタイミングで葉を切り落とせばよいのか? 大変わかりづらいですよね。

この記事では、そのタイミング、注意点、さらには実際の作業について述べていきたいと思います。



陰性植物はいつトリミングする?


いつ伸びたの分かりづらい

活着系の水草は陰性植物であることが多く、陽性植物と比べると生長は遅い傾向にあります。

CO2のない環境でもグングンと葉や茎が伸びてくれるのが、これらの水草の取りえでもありますが、前述の理由によりトリミングのタイミングの把握は難しいものがあります。
有茎草なら、草丈が水面に達した! とか、コケてきた! という出来事をトリガーにできるのですが。
じわじわと伸びていく陰性植物では、こうもいきません。

では、その時期はどうやって知ればいいのでしょうか?
この問いについては、条件がありすぎて即答が難しいのですが、おおむね以下の通りにまとめることができます。


【トリミングするべきタイミング】

①コケがついて取れない葉があるとき
②傷んでしまった葉が増えてきたとき
③子株が付いた古い葉があるとき

わたしは、以上のルールに沿ってハサミを手に取るのですが、以下の事柄にも注意しつつ中止することもあります。

④ 調子が悪い時は手を付けない

詳しくは後述しますが、コケが付いたからと言って安易にトリミングすると、取り返しのつかないことになることもあるのです。

それでは、それぞれについて詳しく紹介していきます。



タイミングその1:コケが付きすぎた時

さて、我が家のミクロソリウム・プテロプスは溶岩石に活着してあります。
簡単に取り出せるのがこれの利点で、コケ対策として丸ごと水槽外で木酢液をスプレーをするようにしています。
しかし現実として、それだけでは勢いが衰えない時もあります。そのようなときは、コケごと葉を落とすようにしています。

こういったときのトリミングには要注意。お邪魔者に気を取られてあまりにも多くを落としすぎると、調子を崩しコケがさらに勢いを増す本末転倒な事態になることがあるからです。
このような結末を迎えるのは、光合成をする場所が突如として失われ、植物が大きく調子を崩すためです。

よく吟味してカットすることをお勧めします。

溶岩石付のミクロソリウム・プテロプス(下側より撮影)
プテロプスの下面。木酢液処理前にて


タイミングその2:古い葉が傷み始めたとき

他のタイミングとしては、黒色や赤色のポツポツ模様のある傷んだ葉が増えた時が挙げられます。
有茎草と違い、ミクロソリウムは成長速度が緩慢です。そのため、トリミング回数も少なくなりやすく、葉1つ1つの寿命は長くなる傾向があります。
それに合わせて優柔不断にいつまでもトリミングしないでいると、やがて株全体に痛んだ葉が散見されるようになります。こうなると、あとは葉が朽ちて溶けるまで、その葉柄付近から新芽は出てきません。
新たな生長の可能性に期待を込めて、傷んだ葉はカットしてしまいましょう。

とはいえ、葉の成長速度と傷み始めるスピードは栽培環境次第。
前述の通り、葉を落とす際は慎重に選択することをお勧めしたいと思います。

片っ端から古い葉をカットしてたら丸坊主になってしまった! 
という事態は、なるべく避けましょう。



タイミングその3:子株が付いてる葉が出始めた時

ここからは、子株について。

さて、コケが付いている葉、もしくは傷んだものというのは往々にして子株が付いていることがあります。
平たく言えば、子株が付いている葉=古い葉・傷んだ葉とも言えます。
そのため、これらを目印として、トリミングの吟味をしてもいいかもしれません。

もちろん、子株は株を増やすのにも利用できます。
子株付きのカットした葉を水面に浮かせておく、もしくはカットせずにそのまま放置しておけば、大変時間が掛かりますが、ゆくゆくは1つの大きな株になるはずです。

種類にもよるでしょうが、ショップで見かけるサイズになるまで1~2年は見込んでおきましょう。

たしかに、買った方が早いですが……、愛着のある水草となること間違いなしでしょう。



トリミングの注意点:調子を崩さないこと

ここまでに、トリミングのタイミングについて3点、紹介してきました。
ここからは、作業に際して気にしてほしいポイントです。

まず1つ。

× 大きくなりすぎたから丸坊主!
× 邪魔なのでばっさりトリミング! 

そんな理由でバッサリとカットする手法は、わたし的におすすめしません。
先にも述べましたが、ミクロソリウムの成長スピードは大変遅く、切りすぎるともとに戻るのに時間がかかるからです。なるべく、まとめて切るようなことはせず、一枚一枚考えて落とすようにしましょう。

そして、もう1つ。

これが一番重要なのですが、調子のいい時にカットしてあげましょう。

反対に、調子が悪い時は超NG。
調子が悪い時に大規模なトリミングをしてしまうと「いじけてしまう」ことがあるからです。一度機嫌を損ねたら最後、元に戻るのに1~2ヵ月かかることもあります。

以上、様々な注意がありますが、基本的には強靭さや要求光量の低さ、水質にうるさくない、さらには用意する道具の少ないなど、初心者向けの水草となっています。

トリミングで葉さえ切りすぎなければ、初心者でも十分チャレンジでき、よい結果を得られやすいはずです。

ミクロソリウム・プテロプス(トリミング前)


トリミングの道具&方法

さて、ここからは実際のトリミングについての話となります。

今回カットされるのは下のプテロプスになります。
我が家に来て3年目。溶岩石に活着させたものです。

あいにく写真では高さがわかりづらいのですが、水槽内の草丈は20cmといったところです。

それでは、トリミングをしていきましょう。



トリミングで利用する道具

・ミクロソリウム・プテロプス(今回の対象)
・ハサミ

今回はトリミングするだけですから、用意すべきものはハサミと水草のみとなっています。



トリミングしてみる!

さて、繰り返し書きますが、以下のような葉を茎の部分でトリミングします。

・苔がついて取れない葉
・傷んでしまった葉
・子株が付いた古い葉

・ただし、水草の調子が悪い時は中止

↓はカットされたミクロソリウムの葉になります。

子株のついたミクロソリウム・プテロプスの古い葉

実際にハサミを入れる部位は、下の画像のように、葉柄の根元となります。

この際、根や葉を傷つけないように注意しましょう!

ミクロソリウムのトリミング

そんなこんなで、地道に28枚カットしました。全体の1/3~1/4程度を切り落とした感じです。

子株が付いている葉(中段右から3枚目の葉)もあったので、思わずパシャリ。

トリミングした葉

下はカット後の姿。少しすっきりしました。

ミクロソリウム・プテロプス(トリミング後)

実はといいますか、大方の人の予想通りトリミング自体はすごく簡単な作業となっています。
だからこそ、えーいままよ! とカットたくなるのです。
が、そのデメリットは上で述べた通りです。お勧めしません。

というわけで、今回はここまで。
長文読んでいただき、ありがとうございました。



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