投薬から1週間
(2024/11/21 修正)
今回は、プラナリアゼロを投薬してカワコザラガイを駆除した話を述べたいと思います。結論を先に書きますと、効果ありです!
注意事項
プラナリアゼロが魚やエビなどに及ぼす影響については、今回の結果から評価を導き出すことができませんでした。投薬した水槽には、生体が入っていなかったからです。
「薬」ですので、利用する際は必ず自己責任で投薬し、水槽内の生体やバクテリアにダメージがないか、必ず目視や試験紙でチェックしましょう。また、パッケージに記された注意事項は必ず守って利用しましょう!
【使用上の注意】
・貝類は避難させてください
・エアレーションを強くしてください
・規定量以上の量は使わないでください
・3日サイクルで1週間以上間隔をあけてご使用ください
(以上、パッケージより注意事項を転載)
プラナリアゼロを1週間投薬した結果……
それは睡蓮鉢で発生した!
まずは、簡単にいきさつについて述べます。スネールが繁殖した水槽は、下の10L程度の睡蓮鉢で、ヒーターなしの無加温で管理しているものです。
たかだか10L程度の水槽ですから水温や水質変化も激しく、魚を入れられません。もし、生体を入れられるならば、カワコザラガイを駆除するため前回紹介したチェリーバルブのような生物兵器も利用できるのですが、冬は10℃付近、夏は30℃まで、さらに水温によってろ過の効き方もころころ変わるこの水槽では、やすやすと生体を入れられないのです。
逆に言えば、水草のみ入っているため、捕食する魚がおらず、スネール天国になり、増えに増えてしまったというわけです。どのような時系列で何が起きたかは今となっては一切わかりませんが、いつの間にか数を増やしていたカワコザラガイを見つけたところから話はスタートします。
プラナリアゼロを選んだ理由
カワコザラガイというスネールの厄介な点は、非常に小さく剥がしにくいということです。
小さいがゆえに水草に付着しているものは、強引に手で取り除いたりつぶすのが難しいのです。もちろん貝ですから、剥がすことはできなくはないのですが、手加減を誤ると、柔らかい水草の葉を傷つけてしまいます。そのため、素手で取るよりもチェリーバルブのような生物兵器に頼ることになります。小型魚の口の力でしたら、明らかに人間より力が弱いわけですから、捕食する時に水草にダメージを与えることはありません。
が……、今回発生した睡蓮鉢はそもそも魚が住めるような環境ではありません。いろいろと考えたところ、生体がいないので熱湯や塩素の利用も検討しましたが、それでは当然水草は再起不能になります。もちろん、水草を取り出して器具のみ塩素を施せばいいわけですが、こちらでは水草に潜むスネールを駆除できず、再発するのが目に見えています。
そこで、比較的水草に害を及ぼさないプラナリアゼロの出番ということになります。
プラナリアゼロの投薬
さて、今回投薬したプラナリアゼロですが、パッケージの記載からその主たる成分はビンロウの粉末であるようです。
漢方薬においてビンロウは、サナダムシを駆除する薬として用いられるそうで、サナダムシもプラナリアも同じ扁形動物ですから、逆説的ですが効果を証明しているとも言えます。ではなぜ軟体動物であるスネールにも効果があるのか、それについては一切の謎です。おそらく、ビンロウに含まれるアルカロイドのアレコリンという成分が関係あるのではないかと考えています。
このアレコリンについて記すと、ニコチンとよく似た作用をする成分であるため、神経伝達物質であると考えられます。これがスネールの神経に毒性を発揮していると思われます。しかし、その作用機序について詳しくはわかりません。とにもかくにも、有害軟体動物を死に至らしめる効果があるようです。
さて、実際の投薬は、1g/50L(1日目・2日目のみ3日目は0.5g/50L)という濃度になるように投薬します。1杯でプラナリアゼロを0.5g計量できるスプーンが付属してきますから、計量は比較的簡単です。今回の睡蓮鉢は10Lですので0.2gを計量して投薬しました。
(軽量スプーンが付属する) |
そして、投薬から1週間経過しましたので、結果について次のパートで述べていきたいと思います。
プラナリアゼロでカワコザラガイ駆除をした結果
まず、その効果ですが、「効果あり」と、はっきりと記しておきたいと思います。投薬から1週間経過した睡蓮鉢を観察したところ、白いはずの身の部分が、黒や茶色に変色したり、はたまた水面より逃れて乾燥していたり。そんな死骸が無数見つかりました。
さて、本来ならば憎き彼らの顛末を写真で紹介したいのですが、スマホのカメラでは拡大に限度があり、撮れたとしても、「死体」であるわけですからブログには載せられるものではありません。そこで、簡単ではありますが、下にイメージ図を載せておきます。
本来のカワコザラガイは、上の画像のように、だ円形の透明な貝殻と白い身の部分が特徴となっています。しかし、投薬後に見つけたものは、すべて下の画像のように身の部分が黒や茶色に変色したものばかりでした。
このようになると、もはや動いたり殖えたり、さらには壁や水草に張り付いていることさえできないようです。
とにもかくにも、カワコザラガイにはプラナリアゼロは効果あり!
これが今回の結果です。
その後経過
さて、「無事、撲滅!」と、言いたいところではありますが、スネールは尋常でないくらいしぶとい生き物で、駆除を失敗することはよくある話です。そのため、今回は睡蓮鉢の全換水と清掃も行い、説明書通りに計3度の投薬をすることにしました。
その後、投薬してから約一年半、カワコザラガイは一度たりとも姿を見せていません。つまり、全滅に成功したということになります。以上のような体験から、スネールを完全に駆除したい人にはプラナリアゼロはおすすめの薬品です。再発の可能性がある他のリセット法や駆除方法、さらにチェリーバルブなどの生物兵器と比較するなら、より確実性が高いと言えるでしょう。
しかし、「くすりはリスク」という言葉があるように、使い方によっては、生体を害してしまう可能性が十分あります。実際の投薬にあたっては、必ず自己責任のもとで利用しましょう。
というわけで、今回の話はここまで。長文読んでいただき、誠にありがとうございました。
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