浮草が勝手に広がらないようにする堤防をリファインしてみる
(更新:2022/10/10)
どうも、こんにちは。ごん太です。
さて、前回は……
というお話をしました。
材料はエアチューブと吸盤だけ。誰でもできる自作品だったのですが……
見た目がよろしくない!!
そこで、この堤防をより美しくリファインしてみたいと思います。
というわけで、今回は前回の続きとなります。
浮草を取り囲む壁を作ることになったワケ
なんでこんな堤防を作るのか? といいますと……
浮草の真下にある水草たちが、調子を崩し始めたからなんです。
そこで、ゆらゆら動く浮草たちを壁で封じ込めよう! という作戦を思いついたのです。
まずは、手元にある使い古したエアチューブと吸盤で作ってみたのですが……
下の写真の通り、きたないチューブが気になる……(汗)
なんだか、見れば見るほどに違和感を感じます。
やはり、使い古した道具では駄目ですね。
さらに写っていませんが、気になる点がもう1つ、いや2つ。
正面のガラスに張り付いたキスゴム、デカデカと存在感をアピールする結び目のコブ。
どこをとっても水景を邪魔しています。
我ながら残念な点がいっぱいです。
以上のような理由から、今回は浮草の堤防を少々手直ししてみたいと思います。
透明な耐圧チューブを使って堤防を作る(道具編)
今回と前回の変更点はずばり2つ。
1つは……
シリコン製のエアチューブから、ポリウレタン製の耐圧チューブに変更した点。
そしてもう1つは……
堤防の形を直線から、円形に変更した点です。
まずは作成に当たって利用した道具を紹介しつつ、変更点について述べていきたいと思います。
道具一覧
まずは道具一覧!
- 耐圧チューブ(透明)
- チューブジョイント(チューブコネクタ)
- 吸盤×2個
- ハサミ(チューブ切断用)
耐圧チューブ
前回のエアチューブに代わり、耐圧チューブを利用しました。
また、それに伴いチューブジョイントも新たに加わりました。
もしかしたら、耐圧チューブって何ぞや?
という人もいるかと思います。
これは、アクアリウムの道具の1つで、ボンベ式のCO2添加で利用するチューブとなります。
ボンベ式では、エアポンプを利用したエアレーションとは違い、チューブ内に大きな圧力がかかります。
そのため、軟らかいシリコンチューブでは、中から膨れ外れてしまうこともあります。
それがこれなら防げるというワケです。
CO2添加器具や本格的な水草が置いてある熱帯魚ショップでしたら、必ず置いてある物なので是非探してみてくださいね。
そんな耐圧チューブを今回利用することにした理由は……
シリコン製のエアチューブよりも透明感が強く、より存在感が消せるからです。
その質感は下の写真の通り。
(耐圧チューブとチューブジョイント) |
プラスチックのような光沢と透き通るような透明感を持ち合わせています。
これなら、より水景に馴染むだろうと考えたのです。
チューブジョイント
また、道具欄2つめの「チューブジョイント」は、上の耐圧チューブの隣にある白くて細長い物です。別名チューブコネクタとも言われます。
これはその名の通り、チューブとチューブを繋げる物です。
短く切ってしまったエアチューブでも、複数繋ぎ合わせて長くできる便利なグッズです。
今回は耐圧チューブの端と端をつなげて、円形にするために利用していきます。
浮草の堤防を円形にした理由
さて、ここでチューブを直線ではなく円形に組む理由を説明したいと思います。
円形なので内部に空気をためやすい
まず、エアチューブでも耐圧チューブでも、上の写真のような感じに円形に組むと内部に空気がたまります。
ということは……
浮力がありさながら浮き輪となるので、キスゴムで固定しなくても水面に浮くようになります。
前回紹介した直線状の堤防のように、結び目でエアチューブ両端を閉じても、空気が溜まるので水面に浮きます。
ですが、結び目が緩いと徐々には内部に水が入りこみ、堤防が沈んでしまうこともありました。
円形なら堤防内の浸水や脱落といったリスクを避けられるわけです。
円形なので必ずしも両端で固定しなくてよい
前回の「線」状の堤防では、否が応でもガラス面2か所で吸盤を固定する必要がありました。
今回自作した物は「円」であり、さらにそれ自体が浮くわけです。
そのため、吸盤で固定する際に前面、背面、側面のどれか1か所を固定すれば大丈夫。
結果、水槽の観察を邪魔することはありません。
以上の2つのメリットがあるので、今回の浮草堤防は円形としたわけです。
透明な耐圧チューブを使って堤防を作る(手順編)
ここからは、作り方を紹介していきたいと思います。
まずは耐圧チューブを必要な長さにカット!
今回は前回とは違い、耐圧チューブの両端をチューブジョイントでつなげ、円形の堤防とします。丸く組んだ時に、適度な直径となるよう長さでカットしましょう。
円周率を利用して、直径(=水槽の奥行)から円周(=カットすべき長さ)を計算で求めます。
具体的には、わたしの水槽の奥行きは30cmですので……
円周=直径×円周率 より
=30cm×3.14
=94.2cm
=約95cm
約95cmとすれば、丸く組んだ時に、奥行きにぴったりと納まる長さになります
……が、少し大きめに切って少しずつカットする、フィーリング戦法でもいいでしょう。
わたしは、大雑把に計算で長さを求めてカット、そして水槽に設置しつつ微調整で決めました。
前回の自作記事でも述べました通り……
それほど精度が求められる自作ではありません。
ザックリで大丈夫です。
円形に組んでいるので、大きすぎる分には楕円にたわみます。
小さすぎても、丸く組むために隙間はできず、脱走するようなこともありません。
耐圧チューブの両端をジョイントで接続する
ここで注意点ですが、下の写真のような後から取り付けられないタイプの吸盤(左側)を利用する時は、先に次のパート(吸盤の取り付け)を行いましょう。
後付けできない吸盤(左)と後付けできる吸盤(右) |
さて、耐圧チューブの接続ですが……
片側の穴にジョイントをはめ込み、さらにチューブが丸くなるよう反対側の穴にはめ込むだけです。
この時、耐圧チューブはエアチューブよりも硬いですから、しっかりとチューブジョイントを差し込んでください。
逆に言えば、強く差し込んでおけば利用中に分解することはまずないでしょう。
吸盤を耐圧チューブに取り付ける
次に耐圧チューブに、吸盤を固定します。
前述の通り、商品によっては、円を組む前にチューブを通す必要がある物も存在します。
対して、水作の「チューブピタッと」のように、後付けできるタイプのものもあるかと思います。
キスゴムのタイプに合わせて取り付けましょう。
どちらにせよ、とにかく吸盤がチューブから外れなければそれでOKです。
というわけで、出来上がりです
お疲れさまでした!
あとはこれを水槽に設置し、その中に浮草を入れていきたいと思います。
水槽にさっそく設置してみた!見た目はどうなった?
最後に、出来上がった自作品を水槽に設置してみたいと思います。
今回は写真のように、水槽左側ガラス面に2個の吸盤で固定しました。
※水流の強さや吸着力次第ですが、1か所だけで十分固定できます。
上から見るとこんな感じの出来上がりです。
前回作成したものよりは幾分ましですが、さすがに真上からのぞくと多少なりとも目立ちますね。
では、水槽前面ではどうでしょう?
――ここで、完成直後の水槽写真を撮っていないことが発覚!
完成から1週間後改めて撮り直したのがこちらです。
(水槽全面:設置1週間後) |
うん!非常にすっきりとしています!!
写真左上に今回の自作品があります。
透明で変な結び目もなく、さらには正面に吸盤もありません。
その存在感は以前と比べて大きく減りました。
今後の課題としてこれ以上目立ちにくい物をとなると、あとは細めのエアチューブを利用するぐらいでしょうか?
というわけで、設置後1週間の浮草たちの育ち具合も載せて、今回はここまで!
(堤防を乗り越えつつある水草も。しかし1週間で水槽全面を覆っていたことが考えるとかなり効果あり。) |
浮草堤防の効果
さて、この堤防を作ってから5か月程度経とうとしています。
こんなので意味あるのか? と思ってしまうほど簡単な工作ですが、
効果絶大です。
まず、浮草たちが好き勝手な場所に移動することは、ほとんどなくなりました。
おかげで、浮草直下は陰性植物、それ以外は陽性植物というような計画的て意図した棲み分けができるようになりました。
さらに素晴らしいのが、浮草の封じ込めに成功したことです。
つまり……
水面一面を覆いつくすようなことがなくなったのです。
「あー・・・明日の水替えで浮草撤去しなきゃ!」
なんて思いながらも忙しくて水替えできず、水面を我が物顔で征服していく浮草たち。
その陰に隠れてどんどん調子を崩していく陽性植物たち。
そんな少々厄介な事態から開放してくれます。
浮草を楽しむなら、ぜひ設置してみるといいでしょう!
というわけで、後出しではありますが今回の自作品のレビューはここまで。
長文読んでいただきありがとうございました。
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