金網ではなく「柵」にした理由
初夏を迎え、だんだんと暖かいという感覚が暑いになり始める季節ですがみなさんいかがお過ごしでしょうか?。
(投稿当時は初夏なので、こんな出だしでスタートしています。)
そろそろ26℃オーバーな気温が出始める季節ですので、ぼちぼち夏の水温対策するべきタイミングだとごん太は考えています。
そんなわけなので今回は当然夏対策!
水温対策でガラス蓋を外しても魚が飛び出さないようにするために、
水槽縁に取り付ける柵を100均のPPシートとコード用フックで自作してみたいと思います。
タイトルのような状況なら一般的には100均で売っている金網を利用して蓋を自作するわけなんですが、、、
今回はあえてPPシートで飛び出し防止の柵を作ってみたというわけです。
そんなことになった経緯から話を始めたいと思います。
なお、タイトル通り今回・次回の2分割となっており、今回は道具の紹介までとなっていますのであしからず。
工作の様子は次回紹介予定です。
金属加工?よくわからん!そうだ、ハサミとカッターで加工できる素材を利用しよう!
はい、随分とド直球な見出しですがまさしくこの通りです。
これから5月6月と気温が上昇し始め暑くなる季節です。
人間ならクーラーを入れ始めるタイミングでもあるわけですが、同様に水槽でも水温上昇の対策をとり始める季節でもあるわけです。
そんな多数ある水温上昇対策のなかで、直接飼育水を冷却する王道な方法は今も昔も冷却ファンです。
しかし、冷却ファンはどいういうわけか、、、
その構造的な制約上水槽のガラス蓋と干渉するものがとても多いです。
もちろん、昔に比べたらサイズは小さくなり、干渉しづらくはなっているのですが、、、
それでもガラス蓋に干渉せずぴったりと設置出来たら奇跡といってもいいレベルです。
そうは言っても夏対策ですから、「ぴったりはまらないから取り付けない!」というわけにもいかず、、、
結局はガラス蓋を外してファンを取り付けることになるのです。。。
が・・・
水槽の蓋をとったら今度は魚の飛び出しが怖い!
そんなわけで、蓋の代わりとなる物を探すわけです。
一番の候補はテラリウム用のメッシュでできた蓋。
しかし、変形水槽が多く流通する昨今、ピタリとはまる物がないなんて状況もよくわります。
なのでその次は・・・
100均のバーベキュー用の金網やインテリア用のワイヤーネットで蓋を自作!
というのがよくある話です。
でもね・・・でもですよ?
アクアリウムとDIYというのは切っても切り離せない関係ですが、今回のDIYを思いついた当時は、DIYの超が付くほどの初心者。
DIYしたいけど、どうやって金属加工すればいいかわからない!
木工やプラスチック加工は何となくわかるのですが、金属加工と聞いただけで途端ハードルが上がったように感じる・・・
そんな人も多いのではないのでしょうか?
なので・・・
金属の切った貼った抜きにして、ガラス蓋を外した状態で魚の飛び出しを防止でき切る物はないか?
そこで思いついたのが今回のDIYというわけです。
既製品と加工しやすいものを利用して、下の写真のように蓋を利用せずとも魚が飛び出さないようなものを考え付いたわけです。
(相変わらず水槽周囲が雑然としているのでぼかしを入れてあります。) |
そんなわけで、前置きがかなり長くなりましたが、今回のDIYの説明に入っていきます。
DIYに当たっての注意事項
さて、毎回書いていますが・・・
DIYとDIYで作成した物の利用は必ず自己の責任の範疇で行ってください。
また、作業時は手を切らないように必ず手袋などをしてから作業してください。
なお、今回のPPシートで作成することになる柵ですが、あくまで柵ですから100%魚の飛び出しを防止できるものではありません。
特にバタフライフィッシュのようなジャンプする習性がある魚や、ポリプテルスのような飛び出し事故の多い魚などには余程柵を高くしないと全く持って無力です。
そのような飛び出し癖がある魚を飼育している水槽では決して利用しないでください。
また、ガラスの縁に引っ掛けて固定するという構造のため、縁あり水槽には設置できません。
そんなわけで材料の紹介です。
今回の材料と工具
材料
・PPシート
・コード用フック
両方とも100均ショップのダイソーで販売していたものを利用します。
まずPPシートですが、今回は33.5cm×50cm(厚さ1mm)の物を利用することにしました。
ダイソーで販売されているPPシートはサイズ的に横幅60cm未満物が多いので、せいぜい45cm規格水槽まで柵なら作ることができますが、、、
それ以上のサイズとなると多少値が張る通販やホームセンターで購入することになりそうです。
なお、今回は45cm規格水槽で33.5×50cmのPPシート丸々1枚を利用しましたが、
切り損じのことを考え、あらかじめ数枚余分に買っておくといいかもしれません。
次にコード用フックについて。
100均には様々なコーナーにフックがあるわけなんですが、今回はインテリアコーナーではなく電気小物のコーナーに置いてあるものを利用しました。
この商品の両面テープ張り付け済み点と金属製な点が今回のDIYポイントです。
今回のDIYでは16個中8個使用しました。
工具
・はさみ
・カッター
・定規
・えんぴつと消しゴム
・ペンチ
・紙やすり(#400~#600程度)
紙やすり以外はどれも一般的な家庭にある物ばかりかと思います。
はさみとカッターは当然ですがPPシートの切断に利用します。
綺麗に切断したい箇所はカッターと定規、手軽に切断したい箇所はハサミ、という感じで利用するといいと思います。
鉛筆は下書きで利用します。
PPシートには鉛筆がのりますから、簡単に書けて消せるこの組み合わせを今回は利用します。
ペンチは金属製のフックの形を調節するのに利用します。
が・・・男性でしたら素手でもできるので不要かもしれませんね。
最後の紙やすりはバリ取りに使います。
適度に粗いくバリもとれるやすりでしたらプラモ用の金属やすりでも大丈夫かと思います。
PPシートから柵を作る!
この章からはPPシートでアクアリウム用の柵を自作する方法を紹介していきたいと思います。
↑までで経緯とDIYに当たっての諸注意、そして道具の紹介をしましたので、↓からは・・・
実際に工作する手順や様子を写真で紹介してみたいと思います。
そんなわけで、まずは水槽の採寸と下書きを行い、そしてPPシートの加工を柵を自作していきたいと思います。
(こんな感じの縁に引っ掛ける柵を作成していきます) |
まずは水槽を採寸
というわけで、さっそく作業をしていきます。
まずは一応一応水槽のサイズを採寸しておきます。
今回は自作は全工程通して難しい部分ほとんどありませんが、、、
出来上がったものが水槽にすっぽりはまらなければ目も当てられません。
なので、まずは水槽のサイズを調べます。
なお、柵は水槽の外側に設置するので、外側の長さで採寸してください。
例えばごん太のアクアシステムニューアール450という45cm規格水槽はというと・・・
前面 45cm
側面 28cm
背面 45cm
こんな感じのサイズの水槽となっています。
この水槽の前面・側面・背面の4面の縁に、
4パーツPPシート製の柵を取り付けようというわけです。
そんなわけで話が前後しますが、今回作成する柵は4つのパーツからなります。
前面の柵はアール加工に沿うように、、
背面のパーツは角部分の隙間をなくすために両端を折り曲げ、、、
そして側面は前面と背面のパーツに重なるように、、、、
PPシートを加工していきたいと思います。
PPシートに鉛筆で下書き
まずはPPシートに下書きしていきます。
当然ですが、切り出すサイズに下書きをします。
今回は水槽サイズにぴったりとカットしてしまうと、あとで微調整ができなくなり妙な隙間ができてしまうと困るので、横幅の+5cm程度のサイズでカットしました。
また、今回の柵の高さは8cmとしました。
そんなわけなので・・・
前面 45+5cm×8cm
側面 28+5cm×8cm
背面 45+5cm×8cm
↑のような長方形をPPシートに下書きしていきます。
もちろん、多少ラフに下書きしてもPPシート1枚100円ですから、失敗と修正をしながらサイズを合わせても問題ないかと思います。
ごん太も最終的にこの方法で微調整しましたので、PPシートを余分に買っておいたほうが何かとはかどるかと思います。
PPシートを切断する
次は下書きしたものをハサミとカッターで切断していきます。
いままでにも話した通り、綺麗にカットするならカッターと定規で、、
サクサク作業を進めたいならハサミで切断するといいと思います。
もちろん、切断した後は忘れずに紙やすりでバリを削ってくださいね。
そんなわけで、こんな感じにPPシートを切り出しました。
アールや直角の加工する
前述の通り今回作成する柵は4パーツに分かれているのですが、各パーツの特徴と加工についてまとめると・・・
前面のパーツ → 両端にアールを付ける
背面のパーツ → 両端を直角に曲げる
側面のパーツ → 前面と側面パーツと重ねる
というわけで、この項ではまず前面のアール加工と背面の直角加工をしていきます。
PPシートを加工に利用する性質
アール加工といっても、決まった半径の曲線を描くアール加工はPPシートには無理です。
PPシートは多少なら曲がりますが、すぐに元に戻ろうとしてしまうのです。
また、PPシートを線が残るほどきつめに折ると、その折り目は元に戻らなくなるという性質もあります。
そんな性質を利用してアール加工と直角加工をしていきます。
なお、、、
PPシートにはその他、塗装と接着が難しいという加工には不向きな性質があります。
そこをなんとか掻い潜り、自作品を作り出すのが醍醐味ともいる素材です。
PPシートをアール加工する(前面パーツ)
まずはアール加工。
PPシートに細かい切れ目を入れ、その切れ目にそって小さな角度で折り曲げることで疑似的なアール加工施していきます。
今回はこんな感じで5mm間隔でカッターで切れ目を入れて・・・
切れ目を外側にして少しずつ折り曲げると・・・
こんな感じで曲げることができます。
ごん太は1mmのPPシートに対して4~5回ほどカッターをあてから曲げるようにしています。
切れ目が浅すぎると曲がりませんし、深すぎるとPPシートが切れてしまうので、慣れないうちは、余分な部分で練習するといいかもしれません。
PPシートを直角に折り曲げる(背面パーツ)
次に背面部ですが、こちらは前面部とは両端を違い側面のパーツと重ねるために直角に曲げます。
こちらも数回カッターで切れ目を入れてから・・・
切れ目を外側にしてグイと力を入れてあげるとこんな感じに直角になります。
ただ、このままですと外部フィルターの給排水パイプやヒーターの電源コードなどが邪魔をして取り付けられないので、軽く採寸してハサミで下のような感じにカットしました。
側面パーツを作る
側面パーツは水槽側面からコードなどで干渉しなければ、切り出したPPパーツに↓で紹介するコードフックを取り付けるだけです。
実際にコードフックを取り付けるのは、前面パーツと背面パーツを水槽に取り付けた後、微調整しながら取り付けるので、もう少し先の話になります。
また、なにかに干渉する際は↑の背面パーツのように切れ込みを入れます。
実際に多くの水槽で干渉することになるのは、ライトをリフトアップするための台でしょう。
ただリフトアップの台程度の薄いものであるなら、PPシートは簡単に曲げることもできますから、、、
2つ↓の写真のように、切れ込みを入れなくてもコードフックの位置を調節するだけでぴったりとはめることもできます。
コード用フックで水槽の縁に柵を固定する
最後にコード用フックを張り付け、水槽に引っ掛けていきます。
今回利用したフックには両面テープが付いているので接着加工が難しいPPシートでも難なく張り付けられるわけです。
こんな感じで前面と背面のパーツの両端内側(水槽側)にフックを張り付け・・・
(写真は前面パーツ片側左隅のみ拡大) |
フックで縁を挟み込むようにして水槽のガラス縁に取り付けていきます。
とはいえ、このままでは水槽の縁が厚すぎてフックがはまらないので、ペンチでフックを加工します。
加工・・・といってもペンチでぐいぐいとフックを広げるだけです。
フックが金属製だからできる技とうわけです。
プラスチック製のフックではこうはいかないので、
金属製フックを利用することが1つのポイントとなっています。
さて、そんなフックを加工の実際は・・・
なるべくフックが深く水槽の縁に引っ掛かるように
グラグラしないようにフックと縁がきつめに固定できるように
きつすぎるとフックでガラスを傷つけてしまわないように
そんな感じでフックを加工・整形し、まずは前面のパーツと背面のパーツを水槽の縁に取り付けていきます。
そして、、、
同様に側面にもここでコード用フックを張り付け、水槽の縁に固定していくわけですが、、、
この時、前面と背面のパーツに双方に、1~2cm重なるように微調整しながら取り付けます。
上の写真は前面のパーツ(下側)と側面パーツ(左側)が重なっている部分の写真です。
側面のパーツとガラス面の間に前面のパーツが挟まれている状態となっています
こんな感じで重ねれば各パーツ間の隙間もなくなりますし、お互いのパーツで押えあい多少のグラつきを抑えることができるわけです。
最後に前面から見て右側が照明のケーブルではみ出してしまったので、泣く泣く側面パーツ上部に切れ込みを入れて・・・
出来上がり!
上から見るとこんな感じです。
今回の工作は採寸から出来上がりまで2時間。
実査には写真を撮りながら作ることはないと思うので1時間~1時間半程度で出来るかと思います。
そんなわけで今回で柵の作成はおしまいです。
本格的な暑さが来る前に冷却ファンを設置する予定ですので、ファン設置後の様子はその時に改めて紹介してみたいと思います。
(更新:2019/11/22)
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