あるソイル交換の風景
どうも、こんにちは。ごん太です。
最近ちょくちょく過去記事の修正をしています。
そんなる日、桜大磯砂という底床を利用していた時(約1年半前)の水質テスト結果の記事を直していたのですが・・・
あれ?この水質データって今のソイル利用の水質とそっくり?
・・・というか・・・
ソイルの寿命きてる??
そんなことに気が付いてしまったので、急遽ソイル交換を実施することになりました。
今回はソイル交換を写真を交えつつその様子を紹介していきたいと思います。
前回のソイル交換ではミナミヌマエビの激減という大失態をしてしまいましたが、果たして今回は・・・?
まずは現在の水質チェック!
まずは今回のソイル交換の前提となるソイルの寿命を確認すべく水質をチェックしてみたいと思います。
なお、交換前利用していたソイルはアクアシステムさんのプロジェクトソイルです。
(↓ソイル交換前の水質)
- NO3 10mg/L
- NO2 0mg/L
- GH 4°d
- KH 6°d
- pH 6.8
- Cl 0mg/L
と、、、ちょっとGHとKHが高いような気もしますが、もともと難しい水草は栽培していないので、それほど大きなトラブルなく栽培できているのが現状です。
が・・・
冒頭で紹介した通り、ここでちょっと桜大磯砂を利用していた当時の水質を見てみましょう!。
(↓桜大磯砂利用時:2017年)
- NO3 10mg/L
- NO2 0mg/L
- GH 8°d
- KH 6°d
- pH 6.8
- Cl 0mg/L
上下各水質テスト結果を見返してもらえばわかるのですが、、、
この水質テスト結果の各値はGHこそ現在の半分ですがそれ以外はこの桜大磯砂という砂利系底床を利用していた時の値とまるっきり同じなんです。
この桜大磯砂は10年物なので、かなり劣化しており硬度を押し上げるような作用はかなり弱まっていた状態なのですが・・・
それでも砂利系な底床ですから硬度を下げるような効果は期待できません。
で、、、
そんな桜大磯砂利用時とソイル利用時の水質テスト結果がほぼ同じということは・・・
もしかしてソイルのpH低下と軟水化させる力が弱まってる!?
ということに、はたと気が付きました。
思い返せば現在利用しているプロジェクトソイルは2018年10月28日に記事にしてますので、ソイルを水槽に投入してから約7か月経しており、水質を変化させるという機能的にソイルが寿命を迎えていてもおかしくないタイミングです。
そしてプロジェクトソイル投入当初の水質テスト結果を見返してみると・・・
(導入当初:記事=2018/11/01)
- NO3 10mg/L
- NO2 0mg/L
- GH 4°d
- KH 3°d
- pH 6.4
- Cl 0mg/L
というわけで、pHとKHが当初より上昇していることを確認したので、
ソイル交換をすることにしたわけです。
今回はリーフプロソイルパウダーに交換!
ソイルを交換!と決めた以上は普段ならここであれでもない、これでもないと悩むのですが、今回はあっりとソイルの銘柄を決めることができました。
んで、今回プロジェクトソイルに代わり交換するのは・・・
リーフ プロソイル パウダー
というチャームさんのおそらくプライベートブランド品のソイルかと思います。
お値段3Lで税込みで768円。(2019/7/07現在)
値段も安く評判もそこそこ良く、チャームさん物だし、そう悪いことにはならないだろう・・・ということで今回選んでみました。
そんなわけで、次の項より実際のソイル交換の様子について写真を交えつつ紹介していきたいと思います。
エビに!フィルターに!配慮することがたくさんあるソイル交換
が・・・その前に、まずは今回のソイル交換で配慮した2つの点を軽く紹介しておきたいと思います。
1つはミナミヌマエビの水合わせ。
これは前回水合わせをほとんどせず、あわや全滅寸前というところまで追い込んでしまったので、今回はばっちり時間をかけて水合わせをしたいと思います。
もう1つは外部フィルター。
今回の方法ではソイル交換は水を抜いてから行うので、外部フィルターを停止させてた状態での作業となります。
しかし・・やはり今のような暑い季節(この作業を実施したのは7月)、密閉状態の外部フィルターを長時間停止させると、内部で酸欠が起こり硝化細菌へのダメージが目に見えています。
そんなわけで、なるべく外部フィルターの停止時間が短時間となるように作業をしていきたいと思います。
・・・
そんな2つの点をおさえつつ、ソイル交換をしていきたいと思います。
交換前水槽全景
まずは交換前の水槽の前景をパシャリ!。
現在の水槽は左側半分が陰性植物と浮草、右側半分が陽性植物というようなレイアウトになっています。
ミクロソリウムのような陰性植物なら浮草が影を作っても十分生長できるからというのがその理由で、
浮草直下には陰性植物を配置しているので、結果的に右陽性植物、左陰性植物とわかれるレイアウトとなっています。
なお浮草は左側から移動しないように耐圧チューブで自作した堤防を設置してあります。
そんなわけで飼い主のただならぬ気配をなにやら感じ取ったプレコを写真に収めつつ、この水槽のソイルを交換していきたいと思います。
なお・・・作業開始時刻17:30。
今回のソイル交換は果たして何時間かかるんでしょうか?
それではソイル交換スタート!!
水草撤去
さっそく水草を撤去していきたいと思います。
この水槽の水草は活着系水草、ポット栽培の水草、さらには浮草のみなので、水草撤去はすこぶる簡単です。
そーっと抜かないと水が濁る!とか、水が濁って魚がどこにいるかわからない!
というようなことはありません。
そんなわけなので、最初のターゲットはマツモと浮草たち。
マツモを含め浮草は基本的に浮くものですから、今回は底の浅いたらいにカルキ抜きした水を入れてそこに避難。
水槽は下の写真の通り、ややすっきりとした感じになりました。
次は溶岩石に活着させてあるミクロソリウム達とウィローモスを避難させます。
こちらは、ミナミヌマエビの避難先となる前もってエアレーション器具を設置しておいた小型水槽へと移動させ、ついでに飼育水も移しておきました。
すると水槽は一気にガランとした印象になりました。
次はミクロソリウム付き流木をバケツに避難となるのですが、こちらは小型水槽には収まりきらないので普段水替えで利用しているバケツへ避難。
少しづつではありますが下の写真のように隠していたものがあらわになってきました。
残りの水草たちはポット栽培で葉の薄い陽性植物のみ。
なので、次はポット栽培の水草・・・
と行きたいところですが、まだ魚たちのパニックが始まっていない状態なので、残すと捕獲するのが難しいプレコ2匹をバケツに避難させることに。
プレコたちはまだパニックになっていなかったようなので、まずは土管へ誘導し、そのまま入口を塞ぐようにしながら土管ごとバケツへ。そのついでに避難したバケツにエアレーションを設置。
作業に生体が絡んでくると何回似たような作業をしても「わたわた」とした感じになります。
そんなこんなで水槽はというと・・・
ここからは最後に残った陽性植物を避難となります。
まずは手前側のロタラ・ロトンディフォリアとヘアーグラスを撤去して・・・
最後に残ったハイグロフィラ・セイロンとウォーターウィステリアを撤去すれば・・・
・・・無事がらんどうな水槽となりました!。
ここまで、まるで昔のアクアリウムシミュレーションゲーム「アクアゾーン」みたいな感じでサクサクと作業が進んでいます。
そんなこんなで水草をすべて避難させたので生体を捕獲しやすい環境が整いました。
なので次は生体の避難!といきたいところですが、そうはやすやすと作業は進みません。
外部フィルターの電源をOFF
さて、ここからがちょっとした山場になるのですが・・・
まずはその説明をしたいと思います。。
なぜ山場を迎えるかというと、水槽の水を抜くので外部フィルターが止めるからです。
もちろん、水槽の水を抜かなくても↑の状態でソイルを抜いき、そして新しいソイルを投入することはできるのですが、
いろいろと外部フィルターが空気を吸い込んだり濁りを吸い込んだりと不都合な点が非常に多い!。
なので、今回はそれらを回避するためにも外部フィルター一旦停止させたのち、水槽の水を抜き取ってからソイル交換をすることにしたわけです。
ただ、、、
フィルターを停止させると今度はフィルターケース内部に水が通らないので、
溶存酸素量が減り続け、放っておくとろ材についているバクテリアも死滅する・・・
そんな問題がでてきます。
なので・・・
今回は一応私事ではありますが自主的に30分というタイムリミットをもうけることにしました。
電源をOFFにした時刻は17:49。
18:19までに生体と器具そしてソイルを撤去し、新しいカルキ抜きした水を水槽に補充しフィルター電源ON!・・・というちょっとしたタイムアタックとなりました。
長時間電源OFFだと何が起きる?
以下ちょっとした緊急時のテクニックの紹介となるのですが・・・
今回のソイル交換の場合のように外部フィルターが停止し再稼働の見込みがない場合、どのような手段を講じればいいのでしょうか?。
先に述べた話と被るのですが、外部フィルターは何らかの原因で通水していない状態が続くと90分程度で内部の溶存酸素量が0になるという話を小耳に挟んだことがあります。
硝化細菌は酸素を利用して化学合成する細菌ですから、極端に溶存酸素量が低い環境は生存に適していません。
そんなわけで、外部フィルターを止めっぱなしにするのは基本的にNG!
しかし・・・今回のようにメンテナンスのためにやむを得ず止めっぱなしにする場合もあるわけです。
そんな時は・・・
ごん太は基本的にはエアレーションをかけてある飼育水が入ったバケツにろ材を避難させるようにしています。
こうすれば、ろ材に定着している硝化細菌に以前と変わらぬ水質で酸素を供給できるわけです。
ですが、今回のようにバケツが全て出払っている状況や、
そもそも長時間の停電(例えば計画停電)などで場合、、、
上の方法をとることができません。
ではどうすればいいの?という事になるのですが、、、
そんな時(停電時)はごん太は、ろ材を外部フィルターから取り出し、空気に晒すようにしています。
多少なりともろ材にダメージはありますが、酸素量の少ない水の中よりは空気に晒したほうが安全というわけです。
ただ、あまりにも長時間だと乾燥し始めますので、適度に飼育水を直接かけたり、霧吹きでスプレーしたりして湿らせておく必要はあるかと思います。
・・・このあたりの話は経験に基づいたノウハウな部分なので、科学的な根拠やらデータでこうすべき!とはっきり言えないので歯がゆいところなのですが・・・いざって時には覚えておいて損はないと思います。
エビと魚の確保
というわけでタイムリミットができたので急ぎ気味慌て気味で片っ端から生体を網で捕獲していきます。
今回はエビと魚で水合わせの時間を変えるので、エビは小型水槽へ魚はバケツへと選り分けいくのですが・・・これが思った以上に大変。
エビのほうがまったりとしていて網を避けるように動くことが少ないので、魚を捕獲するとどうしてもエビも一緒に・・・。
結局逐一バケツだ小型水槽だと良く濡らし良く冷やした素手でより分けていたので、魚10匹エビ30匹程度の移動でしたが15分もかかってしまいました。
というわけで、水槽はこんな感じにソイルと器具しかない状態となりました。
ソイル撤去
エビも魚も避難させたので、ここから水を抜きソイルを撤去していきます。
前回のソイル交換ではホースでソイルごと排水して撤去していたわけなんですが、今回はミナミヌマエビの水合わせ失敗時の対策として飼育水をなるべくとっておきたかったので、残りの飼育水も全て吸い出しポリタンクに移すことにしました。
ここから先は地道に魚捕獲用の網でソイルを取り出していきます。
幸い薄敷きなので、ものの数分でここまで撤去することができました。
あとはソイルを敷いて水を入れ、外部フィルターの電源を入れて生体を戻すばかり・・・!。
しかし・・・
タイムリミットギリギリ!仕方なく外部フィルター電源ON!
大したトラブルもなくいい感じなペースでここまで作業することができました。
が・・・ふと時計に目をやってみると。。。
外部フィルターのリミットまで残り5分。
本当ならここでソイルを敷いてから濁らないようにゆっくりと水槽に水を注ぐのですが・・・どうやら、そんなことしている時間は無さそうです。
外部フィルターに濁りを吸わせないために、せっかく水をすべて抜き取ったのですが、残念ながら古いソイルを撤去しただけで時間終了!というわけです。
そんなわけなので、生物ろ過最優先というわけなので、大慌てでバケツにカルキ抜きした水をこしらえ、何もない水槽にざばーっとダイナミックに水を注いでいきます。
間髪入れず外部フィルターの電源をON!
時刻は18:15でギリギリセーフ!!
・・・
というわけで、ここからは時間にゆとりがあるのでまったりと作業していきます。
まずはソイルを投入できるよう軽く器具類を再設置しなおしました。
ソイル投入
これからソイルを敷いていくのですが、今回はすでに水を張った後なので、このままパラパラとソイルを投入すると、ソイルから出た微粒子が水の中で舞い、濁ることが予想されます。
それでは何のために水を抜いたり時間に追われたりしたのやら・・・ということになるので、
いつもの「ワザ」 を使って濁りが出ないようにソイルを敷いていきたいと思います。
こんな感じでパイプ下端を水槽に突き刺して・・・
上端はろう斗を使いながらソイルを投入していきます。
このようにすると、パイプ内部のみでソイルの微粒子が舞うので、パイプの外側・・・つまり水槽は濁ることはありません。
下の写真は以前のソイル交換の時の写真。
(前回のソイル交換の写真:パイプ内部が激しく濁った) |
こんな風に、パイプの出口はソイルで塞がれているので濁りはパイプ内部のみで、最後取り出すときにパイプの下端を手でふさぎながら取り出すと・・・
(前回のソイル交換の写真:ソイルの濁りはまるで墨汁のよう) |
ソイルから出た濁りを逃すことなく水槽外へ取り出すことができます。
以前利用したソイルはそうだったのですが・・・・
今回利用したリーフプロソイルはあまり微粉末がでないようで、、、
多少水が濁りはしましたが、濁りを取るための換水は不要ですし、今回のようなパイプを利用したソイル投入も不要かと思います。
濁ったり極端に栄養分が溶出するソイルだと、ソイル交換で疲れた体に鞭打って追加で換水しなければならないので、時間はかかるし体力も消耗します。
しかし、今回はその追加作業をを避けることができたので、、、
投入時水が濁らないということはリーフプロソイルパウダーのメリットだとはっきりと言えます。
次の写真はソイル投入完了直後(約30秒後)に撮ったものです。
うっすらと濁ってはいますが、ソイルを交換したとは思えないぐらい透明です。
(この濁りもソイルによる濁りではなくほとんどが気泡によるものです。)
ちょっとした昔話なのですが・・・
ひと昔前のソイルは投入直後バックスクリーンが見えないほど濁ったような気がするんですが・・・最近のソイルは本当に素晴らしいですね!。
これもアクアリウム用品が着実に進化している証拠でしょう。
メーカーには感謝感謝です。
水合わせ
ここからはソイルの交換が済んだので、水合わせをしていきたいと思います。
前回水合わせをほとんどしなかったので、エビが壊滅的な状況になってしまったことを猛省し、今回は・・・
魚→3時間
エビ→4時間
ばっちり時間をかけつつ点滴で水合わせをすることにしました。
実際に点滴による水合わせは、道具はエアチューブと三又分岐で最低限済みますし、上の写真のように点滴のセッティングさえ終えてしまえばあとは水が溢れないように見守るだけなので、かなり気軽な方法です。
ぜひおすすめしたい水合わせ方法です。
生体・水草再投入
ソイル交換の一番最後作業として、水合わせ後下のように水しか張っていないすっぴん状態の水槽に水草と生体を入れていきます。
まずは陽性植物や流木、そして土管などの器具を再設置し、同じバケツに避難していたプレコや小型魚も一緒に水槽へ戻しました。
次は陰性植物とミナミヌマエビ達も水槽へ。
幸いなことにミナミヌマエビの水合わせに利用した小型水槽には、ミナミヌマエビが脱皮で残していった殻は見当たりませんでした。
最後は浮草を投入しライトや冷却ファンなどの器具を付け直してできあがりです。
時刻は22:30
結局5時間もかかってしまいました。
これに外部フィルター再稼働や追加の換水があったりすると、6時間以上はソイル交換で潰れることになりますね。
なので・・・
時間と体力が余っているときにソイル交換を実施することをおすすめします。
水質は?エビは?どうなった?
最後に今回のソイル交換をすることなった原因の「水質」について紹介して話を終えたいと思います。
(ソイル交換後の水質テスト結果)
- NO3 0~10mmg/L
- NO2 0mg/L
- GH 0~4°°d
- KH 3~6°d
- pH 6.8
- Cl 0mg/L
というわけで・・・
極端な硬度やpHの低下は見られませんが、ばっちり水草向けな水質にすることができました!。
心配なミナミヌマエビについては水質急変による脱皮大会が開催されることもなく、元気にツマツマとコケや残飯をついばんでいます。
なのでおそらくは大丈夫・・・なのですが、エビへの影響は後からゆっくり出てくることが多いので、しばらくは目が離せず要観察です。
ーーー
急激な現象こそ無かったものの、ソイル交換による水質変化、夏の高温&低酸素、さらには硬度の低下、、、
ミナミヌマエビが嫌う要素が3つもそろったおかげかじわじわと数が減ってしまいました。
最近徐々に復活の兆しがあり、このタイミングで以前のように抱卵した母エビを捕獲して産卵ネットに保護してもいいのですが、、、
そろそろ外の血を入れてもいいのかなぁ、、、という時期なので今年は新しい仲間のエビをお迎えすることにしました。
なので、ざっくり言えば今回のソイル交換は失敗です。
ソイル交換にはタイミングが重要だと改めて認識しました。
(2019/12/16 追記)
というわけで、随分と話が長くなってしまいましたが、今回の話はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
(更新:2019/12/16)
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