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2020年1月14日火曜日

3500lm!水槽にライト3台取り付けて水草コケまみれ!

「光量アップ」の理想と現実



どうもこんにちは。ごん太です。

前回はCO2切れに気が付かなかった失敗談を紹介しました。

その後、浮草は全滅しつつも他の陰性植物や有茎草はなんとか持ち直しつつあり、ほっと安堵しているところです。

さて、今回の話も、またまた失敗談となります。
時系列的には前回紹介した失敗談(CO2切れ)が発生する数か月前の出来事をネタとしています。

そんな今回の失敗談とは、↑のタイトルにある通り・・・
理想を追い求め水草用ライト3台計3500lmにしてみたら、、、

思いのほか光量が多すぎて水槽内がコケだらけになってしまった!

そんな話を紹介していきたいと思います。

それでは、事の経緯を説明しつつ、なんでこんなことになったのか?根本的な原因について話していきたいと思います。

この失敗が他のアクアリストさんの血や肉になれば幸いです。

なお、今回も前置きが長いので、お忙しい人は↓目次リンク「ライト3台総光量3500lm!!」からジャンプしてください。



ライトを増設し光量アップすることにした経緯


ロタラが曲がる・・・なら光量アップでしょ!


ごん太の水槽ではロタラ・ロトンディフォリアを栽培しているのですが、その導入当初からロタラの曲がりに悩まされています。

以前自作ネタとして投稿した、100均素材でお手軽に自作できる遮光幕でその原因となる直日光をとりあえず防ぎつつも、、、

それでもうまくロタラの曲がり問題が解決に至らなかった場合に備え、遮光幕以外の対処方法も併用することにしました。

その対処方法とは、光量を上げること。
「より強いライトをあてれば屈光性でそちらのほうに自然と向くだろう。」


そんな安易な考えのもと、ライトを増設し光量をあげることにしてみました。
だって・・・

「ライトを増設すればロタラも曲がらないし、水草もすくすく育つ!」

つまり、良いことずくめではありませんか!!
(失敗フラグ)


水草アクアリストはいつだって強い光が欲しい


強いライトが欲しい・・・!!
水草アクアをやったことがある人なら、誰だって一度は持ったことがあるこの願望。

古くは直管蛍光灯が3~4本セットできる灯具の自作から始まり、、
時にはうん万円するメタハラを湯水のように電気を使って燈してみたり、、、

などなど、いつの時代も労力や費用に糸目をつけない先駆者が、水草が育ちやすく美しく発色する「ありのままの太陽光」を求めライトの新境地を開拓し、、、

その一部始終を見た多くの一般的な水草アクアリストは強い光に対する願望を掻き立てられてきました。

しかし、そうは言っても昔の高価なライトを大量の電力でブン回すという行為は、家族から白い目で見られることが確実視されるとても危険な行為。

一人暮らしならまだしも家族と一緒に住んでいる人にはとてもじゃないですができません。

なるべくなら、強い光量をもち、水草はよく育ち発色も良く、さらに電気代は安く、もちろんお値段も安い!・・・そんなライトが欲しい!!

そんな風に昔は良く願ったものです。

・・・

しかし、ここ数年のアクアリウムのLED化が進むにつれ、高光量で低電力で廉価なライトがアクアリウム用品各社から出始め、、、

いよいよその願望が簡単に現実になる時代となってきたのです。


そういった廉価で高出力なライトの代表格はGEXのパワーIIIであったり、コトブキのフラットLEDだったりするわけなのですが、、、

今回はライトを増設するにあたり、

アクロトライアングルグロウを購入してみました。

このアクロトライアングルですが、並みのLEDライト2台分もある高光量なのに比較的に低価格であり、、、

当然LEDですから蛍光灯に比べはるかに低電力で利用できるという、ごん太がアクアリウムを知ったころから考えると夢のようなライトなのです。


やっとお迎えできたアクロトライアングル


アクロトライアングル。
ペット用品通販のチャームでのみ販売されている水草育成用ライトです。

当初は45cm規格水槽用であれば6000程度の値段と、高光量(45cm用では破格の2000lm)で、、、

ビックリ仰天クラスの優良なコストパフォーマンスをもつライトでした(過去形)

45cm水槽用ライトの話となるのですが、1灯で2000lmクラスのライトを探すとなると、某有名水草器具メーカーのライトがその代表格で、
当然最低でも諭吉さん一人以上にサヨナラしないと設置できない代物です。

そんなわけなので、、、
アクロトライアングルはコストパフォーマンスがいいことは瞬く間に知れ渡り、当時からその過熱ぶりはすさまじく、ぼやぼやしているとあっという間に「欠品中」になる、人気商品でした。

かく言うごん太も、登場当初から狙っていたのですが・・・

幾度となくあったライト交換や増設のタイミングではいつも「欠品中」取り逃がし。
ライトが無くては水草は育たないので結局他社商品で済ます。。

そんな風にライトが欲しいタイミングと在庫があるタイミングがかみ合わず、なかなか購入できずにいました。

そして今回のこのロタラ問題。
これを解決すべくサイトをよく毎回チェックし続け、なんとか購入することが出来ました。
しかし、いつのまにやら値上げされてお値段8000円也。

これでは廉価な水草用ライト2台分(そして光量も2台分)とほぼ同じお値段です。

以前のようにコスパ超優良というわけではないのですが、しかしそれでも、2000lmクラスの対抗馬となるようなライトと比較すると依然コスパ良好と言えるでしょう。

これだけコンパクトなボディで廉価なライト2台分の光が出て、45cm規格水槽用ですが8000円というのは、かなりお買い得なのではないでしょうか?。

コンパクトですからガラス蓋に2台並列にアクロトライアングルグロウを乗せれば、それこそ破格の4000lmという強光を手に入れることができます。

ただまぁ、、、

今回の増設を決めたきっかけが示すように・・・

強い光が水草に必要なのはあくまでもアクアリストの勝手な理想論であって、
水槽に寄り添って理解した現実論ではありません。

この間違いが今回の失敗のそもそもの原因となるのです。


ライト3台総光量3500lm!!


ごん太の水槽環境


肝心の失敗の話に入る前に、失敗をイメージしやすくするためにごん太の水槽まわりついて軽く説明しておきたいと思います。

・45cm規格水槽
・生体は大食漢プレコを筆頭に小型魚多数
・有茎草5種、陰性植物5株、浮草2種
・ライト導入前はパワーIII450×2台
・CO2添加あり
・K液肥、Fe液肥、さらに固形肥料利用

ざっくりとこんな感じのプレコと水草が同居する水槽です。
そんな水槽の水質は下の通り(テトラ6in1で測定)。

・NO3 10mg/L
・NO2 0mg/L
・GH 0~4°d
・KH 3~6°d
・pH 6.4
・Cl2 0mg/L

水質についてざっくり言うならば、ソイルの作用によりGH、KH、pH低めの水草のための水となっています。

しかし・・・

やはり大食漢のプレコがいるためか、硝酸値は水草水槽にしては少々高めです。

それでは、この水槽を3500lmにするとどうなるのか・・・?

詳しくは↓で述べていきたいと思います。


3500lmで水草イキイキ気泡ボコボコ!!となるはずが・・・


さて、話戻しまして今回アクロトライアングルグロウ450を購入したのはロタラの曲がりを直したいという理由があったからです。

つまりはライトの買い替えではなく光量のアップを目的としてます。
そんなわけなので・・・

ライトはパワーIIIが2台で1500lm
さらにトライアングルグロウで2000lmを追加!
計3500lm!!!
圧倒的な光量ではないですか!!

実際に水槽に設置してみると水槽上部はライト3台が占領。
外部フィルターのパイプですら邪魔に感じるほど水槽上部はギリギリです。

45cm規格水槽にライト3台計3500lm
(各ライトをリフトアップして設置しています。)


しかしその引き換えに、、、
その圧倒的な光量に水槽はまるで夏の水辺のように光輝いているではありませんか!

光量3500lmの45cm規格水槽


突如として初夏の美しい水辺が室内に現れたのです。


そしてコケまみれに・・・


初夏の水辺はコケだらけ


初夏の風物詩と言えば鮎。
初夏、川に戻って来た鮎は盛んに好物のコケを食べます。

初夏の強い光と暖かな水温、これによりコケが旺盛に育つため鮎たちは食事にありつけるというわけです。

つまり何が言いたいかというと、水槽に初夏が表れるという事は・・・

即ちコケまみれになるということ。

3500lmという強烈な光で気泡上がりまくりで植物はすくすく生長!!
・・・そう夢物語を抱いたのですが、現実はそうではありませんでした。

【もちろん圧倒的な光量を使いきれればその限りではありません】

確かに植物の調子はすこぶる良かったのですが、それ以上に調子が上がったのがコケたち。

アオミドロや白色のヒゲ状のコケ達が水槽内をみるみるうちに制圧し始めました。


ロタラの曲がり問題はどうなった?


圧倒的な光量でコケに侵食されたにもかかわらず、ロタラの曲がりは一向に解決しませんでした。

結局のところアレコレ水槽を観察してみてわかったのですが、水槽全体にロタラもしくはそれより低い水草でも植えない限り、それ以外の水草や流木などで必ず「影」がロタラに当たってしまいます。

その影から逃れるようにロタラは曲がるので、曲がり問題を根本的に解決しようとするならば、、、

ロタラに影が当たらないようにレイアウトしなければ直りません。

そのようなレイアウトを手っ取り早く実現するには全面ロタラしたり、もしくはロタラよりも低い背丈の水草を周囲に配置するなど綿密なレイアウトの計画が必要となります。

しかし、どちらの選択肢もごん太の水槽では実現困難で、これにはごん太も思わず降参。
ここで計画を変更し、ロタラの曲がりの解決は諦めることにしました。

光がある限り影はできるわけですから、「そういうものだ」と思うことにし、白旗を上げたわけです。

結局、1週間でライトは減らされ、結局光量アップ計画は失敗に終わりましたとさ。。。
そんなわけでロタラの話はここまで。

↓次の話は、今回のライト増設がコケだらけになり失敗に終わった、その原因について考えていきたいと思います。


失敗の原因は?


何がいけなかったのでしょうか?

簡単に目が付くところでは、硝酸値が少々高すぎる事。
さらに言えば、ごん太の水槽では陰性植物が多く光が強すぎたという事

しかし結局のところ、

硝酸値高めで陰性植物多めという水槽の実情に、3500lmという勝手な理想を押し付けた事が最大の失敗原因です。

決して、高光量が悪いわけではありません。
水深の深い水槽で背丈の低い前景草を栽培しようとした場合、どうしても高光量が必要になります。

それは明るさは距離の二畳に反比例するので、底床に近い背丈の低い水草ほどハンディキャップにがあるからです。

しかし、ごん太の水槽ではそれに該当する水草は少量のヘアーグラスのみ。
多くの水草たちは低光量で育つ陰性植物か、それなりの光量でも問題ない有茎草ばかり。
おまけに、草丈がある物も多く、底床付近で光量に困るという水草はヘアーグラスしかありません。

つまり、、、

この水槽には光量が多すぎたのです。


試行錯誤で判明した2000lmで十分という意外な事実


まずは3500lm→2750lmに減光!しかし・・・


そんな失敗があったので、いつまでも3500lmで水草たちを照らすわけにはいかず、徐々に光量を減らすことにしました。

まずはトライアングル1灯+パワーIII2灯という3500lmからパワーIIIを1灯減らして、2750lmに。

結果アオミドロは出なくなりましたが、それでもまだ白色のヒゲ状のコケが旺盛に有茎草の葉に絡みついてきます。

有茎草に木酢液をかけミナミヌマエビに食べてもらうという、少々危険な技も駆使しましたが、依然としてコケの調子は絶好調。

2750lmでも新芽は出れど出たそばからコケに侵食されていくのです。

つまり、ごん太の45cm規格水槽では2750lmでも光量が強すぎるということになります。


2750lm→2000lmへ。たかが500lm。されど500lm 。


で・・・このままでは埒が明かないので、最終的にはトライアングル1灯のみの2000lmに減光。

以前はパワーIII2灯の1500lmですから、その差はたった500lmだけ。

しかし、この2000lmが思いのほかジャストフィット。
コケの勢いはぱたりと止まり、有茎草は調子を上げ始めました。

つまり、、、

ごん太の水槽には2000lm、つまりたった500lmの光量アップでも十分効果があったのです。

「強い光があればあればロタラは曲がらず水草が元気よくすくすく育つ・・・!」

そんな理想によりすがり、現実を無視し、使い切れない光量を利用したための失敗だったのです。

そんなわけで、今回の失敗の教訓。

アクアリウムと言えども相手は自然ですから、
理想と現実は分けて考えなくてはいけません。

ここまで読んでくださったアクアリストには「ごん太みたいにはなるなよ!」と声を大にして言いたいですし、この失敗談が血となり肉となれば幸いです。


水草たちのその後


さて、ここからは、その後の水草たちについて。
トラブル後、水草たちはアクロトライアングル1灯のもと、調子を取り戻し始めました。

調子を上げたその可憐な新芽はコケを寄せ付けず、コケた部分を取り除くように差し戻しを繰り返し、徐々にではありますがコケのない元の水槽に戻りつあります。

たった500lm上げただけですが、その光量アップの効果は出ているようで、以前よりも盛んな生長が楽しめています。

水草に対する深い謝罪の気持ちと問題が解決した安堵の気持ち抱きつつ、これにて、めでたしめでたし・・・となるはずが、、、

一時は調子を取り戻した水草たちですが、CO2切れ騒動で再び調子を崩すことになるのです(汗)。

(その顛末は前回の記事をご覧ください。)

最終的に、CO2切れのトラブルで浮草2種は枯死してしまいましが、それ以外の水草たちはなんとか調子を取り戻しつつあります。

今年はそんなトラブルが起きないよう、観察に力を入れアクアリウム道に精進していきたいと思います。

というわけで、今回の話はここまで。
長文読んでいただきありがとうございました。

次回は改めてアクロトライアングルグロウ450のレビューをしてみたいと思います。

(更新:2020/5/1)

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