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2020年7月23日木曜日

持ってて安心・使い方いろいろテトラ テスト6in1!

どうもこんにちは。ごん太です。

さて今回は初心者さんにもベテランさんにも幅広く活用してもらえる、、、

なんでもござれな試験紙、テトラ テスト6in1の紹介をしてみたいと思います。

水槽立ち上げから、水質急変時の対応、さらには水草栽培に。
いろいろな場面で利用できる便利なアイテムなのです。

それでは、本文へと入っていきたいと思います。
まずは購入した経緯から話していきたいと思います。

なお、今回の記事も【いつも通り】長めな記事となっております。
お忙しい人は↓目次よりお探しのパートへとジャンプしてくださいね。

§1. 6in1を導入した経緯

まずはテトラ テスト6in1を利用することにした経緯から話していきたいと思います。

試験紙話今昔


昔は各試験紙や試薬をそれぞれ用意してのです。

いまでこそ今回は紹介するようなテトラ テスト6in1のような複数項目を同時にテストできる試験紙がありますが、

ごん太がアクアリウムを始めた15年以上前は同時にテストできる試験なぞありませんでした。

つまり、、、

pHの試験紙はもちろん、
良く利用する硝酸値、亜硝酸地の試験紙も、、
持ってると安心なアンモニアの測定試薬も、、、
さらには水草で利用するGHやKH、そしてCO2濃度、、、、

それら試薬や試験紙をそれぞれ用意し、別々に利用していたわけなんです。

最低でも3種類。
多いと5~7種類は利用することになるので、そうなるといろいろと問題が出てくるのです。



それぞれ購入するといいお値段

こういった試薬や試験紙はアクアリウムには欠かせないもので、特に初心者の時に大変お世話になるものなのですが、

実は試験紙や試薬は1項目最低でも700~1000円はします。

もちろん利用できる回数は試薬や試験紙によって様々ですが、3項目なら最低3000円。
7項目も用意するとなると場合によっては5~6千円もかかることもあったわけです。

ごん太考えるに、、、
自分で稼げる大人ならまだしも、金魚飼育を始めたばかりの小学生や、自然の仕組みに興味を持った中高生など、そういった就学中の人々が含まれる【初心者さん】にとって、、、

立ち上げの日々の飼育の頼りともなる水質チェックを手軽にできないというのは、
正直申しましてアクアリウムという趣味全体の大きな問題であったわけです。

試験紙が買えないからという理由で、夏休みの一生の思い出を台無しにしたくはありませんし、自然科学に対する興味を失わせたくないというのが、いちアクアリストの願いでもあるのです。



試薬も違えば測定方法も違う

また、検査キットの項目によっては測定方法が違うのも問題です。
「試験紙」は水に浸けて時間を置いてから判定という、共通の操作があるのでまだ容易ですが、、、

ごん太の昔の記憶では、、、
「試薬」の方は色が付くまで薬品を滴下したり、指示がある量を滴下して攪拌し時間待ちしたりなど

似たようなパッケージ、似たような器具にもかかわらず測定方法がそれぞれ別なのです。

(・・・しかし、そもそも測定するための化学反応がそれぞれ違うので、当然と言えば当然なのです。)

複数の検査項目をテストしようものなら、検査の操作がどこまで進んだかごっちゃにならないよう、落ち着いて測定するなり、理科の実験並みにノートに記しながら測定する必要があったのです。

なので、、、

1項目ならまだしも、水質急変時に急いで複数項目調べるとなるとやっぱりお子さんには向いていない。
そんな大人な向けなアイテムでもあり、アクアリウム全体の敷居を上げていたわけなんです。



それから10年。便利になったもので、、、


6項目もあって、安い!

それから10年(いまから約5年前)。
水槽復帰時には当然のように水槽の立ち上げがあるわけで、試験紙を求め出会ったのがこのテトラ テスト6in1。

ある日、久しぶりにショップの試薬コーナーに行くと、なにやら見慣れぬ商品が陳列されています。

遠目でみるとテトラの試薬・試験紙によくあるパッケージですが、
近寄ってみるとなにやら項目がいっぱい書いてあります。

・・・pH、KH、GH、NO2-、NO3-、Cl2・・・

どうやら6つもの項目を、これ1つで測定できるようです。

普段はパッケージを手に取らず眺めるだけが多いごん太ですが、この時ばかりは思わず手に取ってしまいました。



検査項目数と金額

うむ、なかなか便利になった物だな!アクアリウムの発展に乾杯!(?)とアクアリウムの発展に感銘を受けつつ、値札にさらりと目をやってみると、1800円也。

今までたくさんの試薬や試験紙にお金を費やしてきたごん太にしてみれば、

6項目で1800円という金額は激安なのです。。。

(但し最近ではamazonさんやヨドバシさんなどでより低価格(1300円程度)で販売されているようです。)

さっそく購入し連れて帰り我が家でいかんなく性能を発揮してもらうことにしました。

【それが5年前の話になります。】

・・・・・

そんなテトラ テスト6in1ですが、
カルキ抜きのごとくあって当たり前使って当たり前な縁の下の力持ち的な道具ゆえに、
ブログ開設後もネタにするのをすっかり忘れていました。

そんな縁の下の力持ちをネタにしてみよう!!

というのが今回の経緯であります。



§2 パッケージ&検査項目

随分と前置きが長くなってしまいましたが、ここからは6in1のパッケージと検査項目についての紹介となります。


パッケージと試験紙


パッケージ

そんなわけでまずはパッケージから紹介していきたいと思います。
いつもの「テトラの試験紙」な黄色と青が配色してある厚紙でできています。

パッケージには前面中央には検査項目が「これでもかっ!」と言うほどに記されてあります。

パッケージ裏側には試験紙のイメージ図とともに各検査項目の注意書きが記されています。
そんな化学の実験テイストな、テトラらしいパッケージには↓の写真のような筒状の保存容器と説明書が入っています。


ここからは、まずパッケージに同封されている説明書や、筒状の保存容器(重要な役割があります)を紹介していきたいと思います。



説明書

次いでパッケージに同封されている説明書について。

説明書に書いてある解説を丸写しにすると著作権に引っ掛かるでしょうから、ここでは説明書のざっくりとした説明となります。

※現在その説明書が閲覧できるようなので、urlを載せておきます。 (pdf:https://spectrumbrands.jp/products/manual/pdf/6in1.pdf)

説明書には各検査項目である硝酸、亜硝酸、GH、KH、pH、Clについて、その意味と検査する意義が記されています。

この文字がぎっしりと詰まっている説明書ですが、意外や意外、、、

実にわかりやすい。
とても丁寧な言葉で記されています。

はっきり言って当サイトよりも全然わかりやすいです。
ごん太が思うにWikipediaよりも分かりやすい口調かつ、検査項目の因果関係が明快に記されています。

試験紙もさることながら、この説明書を頼りにしているアクアリストも実は多いのではないでしょうか?。

それほどに実によくできた説明書なのです。



この説明書すごく頼りになるんです

かく言うごん太も検査項目の概要についてすっかり忘れてしまった時は、当てずっぽうにネットで調べるようなことはぜず、まずこの説明書を必ず目を通すようにしています。

というのは、

基本的な水質検査の内容であれば、概ねこの説明書に記してある内容で調べ事が済むからなのです。

それでも不足しているときはネットの力を借りることになりますが、知識が入っている状態での検索ですから、当てずっぽうに検索掛けるよりはかなり時間を節約できるわけです。

そんなわけですから、、、

亜硝酸と硝酸の違いが判らない!
塩素ってなに?

そんな初心者さんから、、、

GHとKHって何が違うんだっけ?

そんな「ど忘れ」してしまったベテランさんまで、

「さすがテトラ!」

・・・と思わず言いたくなるような、わかりやすく濃い説明が記されてる、なかなか頼りがいのある説明書となっています。

さらに説明書裏側には試験紙の利用方法と日々のメンテナンスのヒントまで記されていますが、大きく脱線してしまう内容のため、今回は詳しい説明は割愛したいと思います。

保存容器

次いで試験紙が入っている筒状の保存容器について。

蓋を開けると ポンっ♪ と音がしますから、多少なりとも密閉構造になっているようで、内部にある試験紙を湿気などから保護しているのでしょう。

しかし
ただの保存容器か?と言われればそうではなく、

試験紙でテストした結果がすぐに判別できるよう比色表がこの筒に表記されてあります。


【比色表】

色合いと、そこから測定される濃度が記してある表のこと。
実際には試験紙が呈した色とこの比色表の色を見比べ、対象となる水槽の水質を判断します。
なので、この比色表がないといくら試験紙があっても測定できないのです。


そんなわけなので、パッケージも説明書もなくても、最悪この筒の中に試験紙さえ入っていればテストできるというわけです。

実はこういった試験には比色表が保存容器に張り付けてあることがよくあるものなのですが、、、
それでも、保存容器と比色表が別になっているタイプの試験紙でよく起きる、、

【比色表どこにやったっけ?】問題を避けることが出来ます

実にありがたい心遣いなのです。



試験紙

それでは、早速試験紙を取り出してみましょう。

こんな感じでずらりと6項目分の「パッド」が上から並んでいます。

長さ9.5cm幅1cmの試験紙です。

先ほどの保存容器に張り付けてある比色表と対応しており、左から順に(比色表では上から順に、もしくは試験紙の「tetra」と記された矢印が一番下に来るようにして見ると)、、、、


・硝酸
・亜硝酸
・GH
・KH
・pH
・Cl2


となっています。

なお、実際に利用して色味が付いている試験紙については、記事の後半で紹介したいと思います。
話はこの試験紙の節約方法について移っていきます。



【補足】試験紙を節約して利用する方法

さてこの試験紙ですが、横の幅が結構広いのです(1cm程)。
これはごん太が考えたわけではないのですが、

ハサミで縦半分にすれば1枚で2回使えてお得です。

テトラ6in1を半分に切って節約

但し、、、
(実際に縦半分にカットして利用してみればわかるのですが)

パッドの色変化の進み方がカットしない場合と比べて違うようで、正しい結果がわからないこともあります。

↓の写真は、半分に切った試験紙(上側)とそうでない試験紙(下側)を、同じ飼育水に浸し同じ時間反応させ、並べた写真です。

パッと見でも、試験紙の色が一部違う事がお分かりいただけるかと思います。

具体的には半分にして利用した試験紙では左から3番目のパッドが、、、 GH0 を指し示す 濃い緑色 となっていますが、正しく利用した試験紙は、、、

GH4 を指し示す 茶色 となっています。

ですので、「トラブル時」など正確に測定したい場合はなるべくカットしないで利用することを、ごん太としてはお勧めしたいと思います。

逆に、大まかに水質を【つかみたい】時、「pHに大きな変動なく亜硝酸値が0であればそれで良し!」というような日々のメンテナンスなどでは、半分にカットしても利用できるでしょう。

ごん太もそんな風にカットして利用することもありますが、、、
ただまぁ、正しい利用方法ではありませんから、いわば試験紙の改造の範疇。

何が起きても自己責任な点は留意して利用するべきです。



検査できる項目

ここからはテトラ テスト6in1で検査できる項目である硝酸、亜硝酸、総硬度(GH)、炭酸塩硬度(KH)、pH、塩素について、それぞれ軽く紹介しておきたいと思います。

なお、各濃度のより突っ込んだ話は長くなりますので、今回は軽く紹介しておきたいと思います

硝化の流れ

そもそも水槽内の硝酸は、、、

残飯や死骸、糞尿など【タンパク質】に含まれる窒素(N)分の成れの果てです。

そんなわけで、ここでは硝化の大まかな流れをざっくりと説明したいと思います。
まずはアンモニアが水槽内で生まれるところまで、さらりと述べていきます。

さて、餌が魚に食べられると、それらに含まれるタンパク質は消化吸収されることとなります。

それらは生体内で利用され、時に分解され、そして最終的に尿中にアンモニアとして排泄されます。

また、魚に食べられ消化吸収される以外にも、残飯や死骸などが腐敗することでも発生することもあります。
そんな風に、タンパク質の残骸として水中に排出されるアンモニアですが、、、、

それ自体は毒性が強いです。

少量でも魚が死んでしまうほどの猛毒です。
しかし、アンモニアは猛毒ですが、それをエネルギー源にして生活している微生物がいます。

それが亜硝酸菌です。

亜硝酸菌はその名の通り亜硝酸を作り出す細菌で、アンモニアを亜硝酸に酸化させることでエネルギーを得て、生命活動を営んでいます。

タンパク質のゴミとして水槽内に増えたアンモニアは亜硝酸菌の餌のようなものですから
結果、亜硝酸菌はどんどん増え、生命活動を行いアンモニアの濃度はどんどん減少し始めます。

そして、その代わり今度は亜硝酸が増え始めることとなります。

亜硝酸。こちらも魚にとって毒です。

しかし、これもまたエネルギー源にして生活している微生物がいます。

硝酸菌です。

硝酸菌も亜硝酸菌と同じように、亜硝酸を硝酸に酸化させることで生命活動を営むためのエネルギーを得る微生物です。

硝酸菌の好物である亜硝酸が増え始めると、硝酸菌は増殖しはじめ、それに伴い今度は亜硝酸濃度が減り始め、アンモニアや亜硝酸の代わりとして、それらの最終的な代謝産物である、ほぼ無害な硝酸が水槽内で満たされ始めるのです。

こういった一連の流れ、、、
つまり


【硝化の流れ】

アンモニア→(亜硝酸菌)→亜硝酸→(硝酸菌)→硝酸


これを硝化と言います。 「硝化」という言葉は特段覚える必要はありませんが、、、

タンパク質が様々な生物に代謝され、途中でアンモニアや亜硝酸といった毒に変化しながら、最終的にはほぼ無害な硝酸になるという話は、これからアクアリウムを始める人はもちろん、もうお魚をお迎えしている人にも是非覚えていただきたい内容です。

水槽にはフィルターが必要な理由、フィルターがあっても水替えをしなければならない理由、水槽の立ち上げが難しい理由、そんなアクアリウムの根幹に関わる話でもあるわけです。

何回も立ち上げを行っているベテランさんなら、水槽の状況や水質の変化、現在起きている事象をヒントに水槽で何が起きているのか?想像することはそれほど難しいことではないのですが、、、
これほど科学が発展している昨今において残念ではありますが、「水槽で何が起きているのか?」これを初心者がノーヒントで理解もしくは想像するのは困難な事が多く、アクアリウムという趣味のハードルをスタート地点で高々と上げているのが現状です。

そんな、理解したり想像したりするのが難しい「今水槽では何が起きているのか?」という問題を、わかりやすく導いてくれるのが試験紙というわけですね。
こりゃ、初心者さんほど使わない手はない!ということになるわけです。

さて、少々脱線してしまいましたが、、、 ついで、硝酸、亜硝酸について説明となります。 (こんな感じで各項目さらりとした説明が続いていきます。)
なお、アンモニアについての詳しい説明は割愛しますが、「pH」の項目で簡単に述べおきます。



硝酸

↑で説明した通り硝酸は微生物による硝化の最終産物です。

その特徴はほぼ無害という点。

ですので、水槽内に多少溜まっても生体が死ぬようなことはありません。

毒の強いアンモニアや亜硝酸は水槽のサイズ次第ですが、たった1日で魚に害のある濃度達することもあり、毎日の水替えが欠かせません。
しかし、、、

硝化でそれらをほぼ無害の硝酸とすることで「毎日の水替え」が不要になるわけです。

しかし、

【ほぼ】無害なわけであって完全に無害というわけではありません。

理想は的な硝酸の濃度は25mg/L以下と言われており、100mg/Lを超えると生体にははっきりとした生命への害となると言われています。

結果、この硝酸の過度の蓄積を防ぐため、おおよそ1週間に1回というペースで硝酸を抜くために水替えをするわけです。

つまり、フィルターの役割は毒素を抜くことではなく、水替え間隔を遅らせることなのです。

いくらフィルターを強化しても硝酸そのものが抜けることは基本的にはありません。 フィルターを強化して得られるものはアンモニアから硝酸まで変化するスピード、
もしくは残飯やゴミを絡めとる性能や、詰まらないようにする通水性、 さらには、それらからもたらされる「水質の安定」なのです。

硝化に頼っているほとんどののフィルターにおいて、水替えから逃れる手段はないのです。



亜硝酸

こちらも↑で記した通り、硝化の中間産物です。

こちらは硝酸とは違い有毒です。

危険な濃度は情報によりまちまちですが、一般的には、、、

少なくて0.25mg/L以上、 多くても1mg/L以上であれば水替えすべきでしょう。

亜硝酸の濃度が高すぎると亜硝酸中毒と言われる症状が魚に出始めます。
具体的には酸欠に似た症状がでるようで、ごん太が実際に遭遇した限りでは、あえぐように泳いだり、鼻上げをするようになります。

さて、ごん太としてはこの亜硝酸についてですが、

検出されたら濃度にかかわらず、安全な濃度に下がるまで水替えをお勧めしたいです。

というのは、先ほど紹介した硝化のメカニズム的に、亜硝酸が出ているとアンモニアも出ている可能性も十分にあるからです。

アンモニアは亜硝酸とは違い、神経性の中毒症状がありこちらは猛毒ですから、魚にその兆候や水質に連想される傾向があるならば換水!というわけです。



GH

ここからは硬度についての説明となります。

まずGHについて。
GHとは総硬度のことで、、、

マグネシウムイオン(Mg2+)とカルシウムイオン(Ca2+)の量(濃度)のことを指し示しています。

一般的にアクアリウムにおいては4~16°dH程度が適当だと言われています。

さて、このGHですが、実は魚だけでなく水槽内の様々な生物と密接にかかわりあっています。

まずは水草。

水草にとっては低GH(0~4°dH)が適しており、低硬度で調子よく栽培できます。

ソイルを利用してなるべく低GHを保つよう栽培するというのがここ10数年の水草栽培、特に陽性植物を栽培する際のトレンドとなっています。

また淡水エビもGH抜きでは語れません。

淡水エビはカルシウムやマグネシウムが外骨格(殻)の形成に関わっているので、あまりにも低いGHは苦手と考えられています。

ただし、こちらは低GHの方が良い!という説もあるようですから、一概には言えないようです。

なお、ごん太の感触ではミナミヌマエビですが、GH0°dH~4よりも4~8°dH程度の方が良く繁殖し調子もよさそうでしたので、やはりGH8°dH程度の適度にGHがある水質がいいのではないかと考えています。

またエビ以外にも【殻】をもつ【厄介な】生物がいますよね?
そう!スネールもGH影響を受ける水槽内の生物だと考えられています。

彼らの体の外側にある「殻」は炭酸カルシウムで出来ており、Ca2+が少ない環境では殻の形成が難しくなるからです。

当然魚にも関係しています。 タンニンによりブラックウォーターとなっているアマゾン川原産の魚、例えばネオンテトラやディスカス、さらにプレコなどは硬度の低い軟水を好みますし、
アフリカ大陸のマラウイ湖原産のアフリカンシクリッドや、大陸から日本にやってきた金魚なども比較的高めの硬度を好みます。

そんな風に、、、、

魚、水草、エビにより好みが違う値であり、底床(ソイルや大磯砂)などで大きく変動する値でもあります。

ですから、水草はやらなくてもエビや魚のためにも1度は調べておくことをお勧めしたい値です。

最後に繰り返しますが、 水槽内のMg2+とCa2+の総量がGH(総硬度)となります。 次に説明するKHとは名前がすごく似ていてわかりづらいとは思いますが、ぼんやりとでもいいので覚えておくと損はないでしょう。



KH

KHとは炭酸塩硬度のことです。
硬度と名前が付いていますが実際はHCO3-(炭酸水素イオン)の濃度のことです。

(細かい説明は割愛します。)

さて、HCO3-ですがその水槽内の役割は、、、

pHが高くなりすぎないように、、、
pHが低くなりすぎないように、、、

いわばpHを保つバランサーとしての役割があります。

一般的には3~10°dHが多くの「魚」に適していると言われています。

なので、
ちょっとのpHの変動でもショックが起きる、繊細な魚や水質変化に敏感なエビにとっては、KHの値がある程度あればpHの変動が起きづらく過ごしやす水質だと言う事ができるわけです。

しかし意図してpH落としたい場合、特に水草の栽培ではちょっとしたお邪魔要素にもなります。

といいますのは、水草栽培はCO2が大切。
そのCO2を水草が光合成で利用しやすい形にさせておくためには、pH6.3以下と必要なるからです。 (詳しくは次の「pH」パートで紹介。)

そんなわけなので、水草栽培においてはKH1~4程度が適正だと言われています。


pHとは?

pHは様々な測定値にオーバーラップしているので、複数パートで紹介していきたいと思います。

まず、pHとは水素イオン濃度の逆対数を指し示しています。 つまり、、、

pHの値が低いほどに水素イオンの濃度は高くなる、つまり酸性に傾き、、、
pHの値が高いほどに水素イオンの濃度は低くなる、こちらはアルカリ性に傾くというわけです。


逆対数という部分は差し置いても、pHが低ければ酸性、高ければアルカリ性という話は、中学校で習う内容ですから既にご存じな方も多いのではないでしょうか?。

そんな義務教育にも入っているpHですが、アクアリウムにおいてはまず魚と水の相性を示す値として利用されることもあります。

もちろん、アクアリウムにおいては、ほとんどの魚は中性を好む場合が多く、強酸性や強アルカリ性を好む魚はいません。
しかし、アルカリ性や酸性にわずかに傾いた水を好む、そんな魚は実に多いのです。

例えば、 アフリカ産のシグリッドではややアルカリ性を好み、
アマゾン産のテトラたちがやや酸性を好むことが広く知られています。

当然飼育している魚の調子を上げるために意図的にpHを調製する場合もあります。
体調をよりよく保つためにも、飼育魚の好ましいpHと現在の水槽のpHはなるべくならば把握しておきたいものです。

しかし、アクアリウムにおいて【pH】が指し示す事柄は魚と水の相性だけではありません。。。

pHを知ればアンモニアもわかる

さらにpHに知っておきたい役割があります。

水に溶けると複数の形をとる物質において、
pHが変わるとそれらが存在する割合も変わる物質があるのです。

なんのこっちゃ?ということになるのですが、、、

例えばアンモニア。

気体であるアンモニアは水に溶けると↓のようにアンモニア(NH3)とアンモニウムイオン(NH4+)のどちらにも形をとりますが、、、

NH3 + H ⇄ NH4+

pH7未満ではそのほとんどがほぼ無害なアンモニウムイオン(NH4+)という形になっているのですが、
pH7以上では毒性が強烈なアンモニア(NH3)に変わるようになります。


(余談ですがpH9.2で1:1の割合で存在)

この章の冒頭で述べた通り、魚に取ってアンモニアはごく少量でも極めて有害です。 ですから、立ち上げ時にアンモニウムが強烈な猛毒をもつアンモニアにならないようにpHをチェックすることもあります。

(ただし、立ち上げ時のpHが高いから!という理由でpHを下げるようなことはせず、実際には換水で対処することが多いです。)

上記2つ以外にも、まだまだpHが指し示す事柄はあります。


pHとCO2の関係

またKHのパートでも紹介しましたが、水草とも関係しています。

そもそもCO2というのは水に溶けると、、、

CO2+H2O ⇄ H2CO3 ⇄ H+ + HCO3- ⇄ 2H+ + CO3 2-

(水+二酸化炭素) ⇄ (炭酸) ⇄ (水素イオン) + (炭酸水素イオン) ⇄ 2(水素イオン) +(炭酸イオン)

という反応をします。

実はこちらもの反応もpHの値次第でその存在割合が変わるのです。

pH6.3でCO2とHCO3-の存在割合が1:1に、 pH10程度でHCO3-とCO3 2-の存在割合が1:1となります。

(なお炭酸は水中では不安定なのですぐにCO2かHCO3-のどちらかになります。)

そして、
水草が光合成で利用しているRubiscoという酵素は基質としてHCO3-でもなく、CO3 2-でもなくCO2しか利用できません(酵素の基質特異性による)。

これが、水草栽培ではpHは弱酸性(pH6.3)に近いほうがイイ!という考えにつながるのです。

(もちろん、HCO3-をばっちり利用できる植物もいますが、往々にしてそういった水草はしぶとい水草であったりするようです。)

さて、このパート最初の↑の化学反応式を改めてご覧ください。
アクアリウムではHCO3-の濃度の事をKHとして捉えています。

つまり、KHとCO2、さらにはpHには関係性があるわけです。

実はKHとpHの2つの値からCO2濃度を測定することが可能だったりします。

詳しくは今回は割愛しますが、「ph kh co2」で画像検索すると詳しく出てくるでしょう。

pHの話は次で最後となります。


汚れ具合の指標としても

pHパートの最後は「汚れ具合」の指標としてのpHについて紹介して終えることとしたいと思います。
さて、硝化作用ではアンモニアが最終的に硝酸になるわけですから、水替えをしないと当然硝酸が蓄積されます。
それに伴い水素イオンが増えるわけですので、結果として水が汚れてくるとpHは下がることとなります。

つまり、pHで水の汚れ具合を大まかに知ることができるのです。

ただまぁ、テトラ テスト6in1では硝酸の濃度もチェックできますから、そのような利用法はしないでしょう。

・・・・

そんなわけで、実は水槽内でのpHに関係するって多すぎるので書きれなかったりします。。。

しかし、
pHのとらえ方と水槽の全体像さえ分かっていれば、これほど便利な簡易指標はありません。
確かに漠然とした指標ではあり、とっつきづらいとは思いますが、これを機に見直してみてはいかがでしょうか?



塩素

最後はおなじみ塩素。
塩素は水に含まれる病原性微生物を殺菌する目的で水道施設にて投入されています。

これにより感染症に心配することなく、私たちは安心して水道の水を飲むことができるというわけなんです。

では水槽では?というと、病原性の細菌やウィルスにも効く塩素ですから、水槽の要でありフィルターの主でもある硝化細菌にもバッチリ効きます。

というのは、この塩素、、、

生き物の体を構成している有機物を分解してしまう性質を持っているからです。

なので、病原性ウィルスだろうが病原性細菌だろうが、硝化細菌であろうが見境なく溶かします。

ただまぁ、水道水で手を洗って溶けたらちょっとした大事件なわけで、、、
実査にはそんなことありませんよね?。

実は水槽水に含まれる塩素濃度は、分厚く保護機能のある人間の皮膚など問題なく利用できるような濃度となっており、
薄い保護膜(細胞膜や細胞壁やエンベロープなど)しか持たない細菌やウィルスを狙い撃ちしているわけです。

逆に言えば魚や人間でも分厚い皮膚に守られていない部分では塩素は効果があるわけす。

例えば人間では、無い眼球の角膜は塩素による影響を受けやすいのでプール後は充血したり、

魚ではエラがダメージを受け最悪呼吸困難となるわけです。
(ガス交換する臓器は基本的に外部に接し、薄く繊細に出来ているのです。)

そんなわけなので、塩素の測定は必須!

・・・といいたいのですが、日本の教育は優秀で、小学校ですでに「金魚には水道水はダメ!」なんてことを当然のごとく教えたりしています。

当然、初心者さんもカルキ抜きを利用することを知っている人が多く、

ほとんどの人が塩素を測定せずともカルキ抜き利用するのではないでしょうか?

なので、こちらも基本的には試験紙利用しようががしまいがやることは決まっています。

ただまぁ、この塩素ですが雨水が多い梅雨や夏には多く投入されるので、そういった時には測定してみるのもいいでしょう。

また、バケツに水を汲んで太陽に晒したり、曝気することで塩素を抜く方法をとる自然派はアクアリストとっては大切な検査項目でもあります。



§3 実際に利用してみる


使い方

いままで経緯や検査項目について長々と述べてきましたが、ここからはやっと実際の使い方とその様子を写真で紹介してみたいと思います。

今回は試験紙丸々1枚利用した【正しい利用方法】と、↑で述べた節約モードの利用法の双方で、測定してみたいと思います。


まずは半分に


このパートは正しい利用方法= 【試験紙を半分にカットせずに利用】
したい人は、丸っと飛ばして次のパートよりご覧ください。

なお、半分にカットして利用すると前章で述べた通り測定結果にずれが生じる可能性があります。

ですから、正確に測定したい場合はお勧めしません。


まずは試験紙を準備して、、、

テトラ6in1をハサミで半分にカットして節約

1枚をこんな風に、ハサミで試験紙を縦半分にします。
この時、

注意点としては、手は必ずタオルなどで良く水分をふき取り、乾燥した手でカットしてくださいね。

また、試験紙に試薬が含ませてある6つあるパッドには極力手で触れないようにしましょう。

つまりは、、、

濡れた手で試験紙のパッドを触れると呈色反応が始まり、その試験紙では測定できなくなりますので注意しましょう

さて、カットした1/2枚とカットしてない1枚が準備できましたので水質のチェックをしてみたいと思います。

なお実際に検査する時はカットした半分の試験紙、もしくはカットしていな試験紙のどちらか一枚で十分です。
この記事のように2枚準備する必要はありません。



タイマーを使おう!

それでは試験紙を飼育水に浸したいと思います。
しかし、その前にその前にまずはタイマーの準備。

色味で濃度を判定する検査方法においては、反応させる【時間】が大切なのです。

正しい測定時間でないと色味がどれほど変わってしまうかというと・・・
下の試験紙は正しい測定時間で上の試験紙は5分後の試験紙。

試験紙判定時間直後と5分後

化学反応が進みすぎたためか全体的に色が濃くなり、正しい測定時間のものと比べると値が大きくなっているのがお分かり頂けるかと思います。

・・・そんな風に書こうと思ったのですが、↑の写真ではよくわかりませんね・・・(汗)。
色味は明るさやカメラの性能で大きく変わるのでかなり厄介なのです。
もちろん、人間の目で見てもころっと結果が変わってしまうので、試験紙の結果を比色表と見比べるときは必ず明るい場所や、色味の付いてない灯りのしたで行うようにしてください。

気を取り直して、右から2番目のpHがわかりやすいので、そちらを例にとると、正しい反応時間のものはpH6.8を指し示すオレンジ色に、5分経過したものは反応がすすみpH7.2を指し示す濃い夕焼けのような色に呈色しています。

ですので

正しい測定をしたいのならば、タイマーを利用しましょう!

最近はスマートフォンに正確なタイムを刻めるタイマーが標準で付いていますから、それらでまったくもって十分です。


試験紙を直に水槽に入れたくないのなら・・・

さて、
魚たちの安全を守る試験紙と言えども、それは自然界には存在しない【薬剤】なわけですから、

試験紙を水槽に直接入れたくない!

そんな気持ちになる人もきっといるはずです。
そんな時は、、、
100均で水槽の水を汲むためのカップを準備しておくことを強くお勧めしたいと思います。

グラスに飼育水をとり、その中で テスト6in1でテストを行い、テスト後の飼育水はそのまま捨てればいいわけです。

ただしこの方法注意点が2つありまして、

1つはCO2が逃げてしまうとKHにも値が影響するはずですから、そーっと水を汲んでください。

もう1つは、グラスやカップは新しく別途用意しましょう。

家族がが食事で利用しているグラスなどを利用しようものなら、台所の守護神とバトル勃発不可避です。

また、使い終わったものをテーブルやシンクにおいておくと、誤って口をつける人が必ず出ますから置き場所にも気を付けましょう。

以上、アクアリストではなく主夫としてのごん太からのお願いでした。


試験紙を水に浸す

それでは実際に試験紙を水に浸して測定したいと思います。

なお、検査項目の塩素だけは水に浸けたら直ちに測定ですので、比色表が張り付いている保存容器は手元に用意してくださいね。

では前置きが長くなりましたが測定します。

まず、試験紙を水槽の水にサッと1秒つけてサッと引き上げます。
次いで軽く試験紙上の余分な水分を振り落とし、すぐさまタイマーはスタート!。

タイマーをスタートさせるまでに、もたついてしまうと反応が進みすぎて結果が大きくずれてしまことが十分考えられます。 手早く行いましょう。

ごん太が60秒待っている間に、話は次のパートへと移っていきます。


塩素項目の測定時間について

さてここでちょっとした注意事項なのですが、、、

テトラのホームページでは塩素のみ「浸した後ただちに測定」というのが正しい手順のようです。

しかし、改めて説明書とパッケージ、そして保存容器をくまなく読んでみるとそういった文言は一切なく、どちらが正解か?釈然としません。今回の記事では【ただちに測定】と紹介することにしています。


【追記:2020/12/12】

ネット上でテトラ6in1の説明書(pdf)が閲覧できるようです。
このpdfはごん太がこの記事を執筆時の調査では無かったように思えます。

(pdf:https://spectrumbrands.jp/products/manual/pdf/6in1.pdf)

で、、、
このネットで閲覧できるpdfには「塩素はただちに測定」という文言が入っています
対して、ごん太が現在持っている説明書にはその部分がまるっとありません。。。

ですので、現状を総合的に考えるならば、

【塩素はただちに測定】

これが正解のようです。


そんなわけですので、試験紙をフリフリして水滴を落としたついでにササッと測定してしまいましょう!。

そうすれば、1分後に待ち受ける慌ただし比色表との比較も、1項目減るわけですから。すこしゆとりをもって行えます。


比色表で判定

さて、1分経過したので比色表と見比べてみましょう!。

なお、、、

1分経過後もぐんぐん色が変わっていきますのでササっと判定しましょう。

慣れてないのならば、、、

45秒後ぐらいから比色表と比べ値に大まかな見当を付け、60秒後に判定すると慌てなくて済むでしょう。

特に初めて利用する人にとっては6項目の色をササっと見比べるのは至難の業かもしれませんが、

繰り返し利用していれば段々とコツを掴めてくるので、何回も利用してゆっくりと慣れていきましょう。

なお、スマホで写真撮影をするという技もありますが、写真って実際の色味と大きく違うこともあるんですよねぇ。。。
そこが困りもの。

しかし、スマホで写真撮影ならぬ、【テトラのアプリ】を利用するという手もあります。
(こちらは次の次のパートで紹介します。)

測定結果

今回は、、、

テトラ6in1チェック結果

硝酸 10~25 mg/L
亜硝酸 0
mg/L
GH 0~4 °dH
KH 0~3
°dH
pH 6.8

塩素 0
mg/L

・・・うん。いつも通りです。

何回も何回もテストをしていくと、、、

我が家の水質はどの程度なのか?
その時の比色表の色合いはどのような感じか?

ということを丸っと覚えてしまうので、実は比色表による値の判定も手際がよくなり、ごく短時間で終わらせることができます。
スマホのロックを解除しようする間に判定を終わらせられる程です。、

ただまぁ、初めて6in1を手に取った人がいきなりそんなことはできませんから、最近は測定アプリもあるようです。


テトラのアプリ

実は呈色反応を測定するテトラの専用アプリがありまして、iPhoneとandroidのストアにあり、テトラで検索する検索結果に表示されます。

アプリの機能としては、試験紙の利用法やタイマー機能、試験紙の判定と記録、試験紙の利用方法についての説明、フィルター清掃タイミングのリマインドなどなど、

試験紙が不慣れな初心者さんにはいたせりつくせりなアプリとなっています。

なんといっても、色味でなやむ呈色の判定をカメラで各項目の濃度を測定してくれるので優れものです。

おまけにメールアドレスの登録が必要ですが、検査日と値まで記憶してくれるので、不慣れな人でも水質の急変に気が付きやすくなっています。

水質のチェックは確かに「値を調べる」ことが目的となるのですが、実際には「普段の検査結果から逸脱した値」を調べることに意義があるわけですので、なかなか使い勝手のいいアプリでしょう。

テトラすげぇー!!

思わず記事のため作業をしながらそう呟いてしまいました。



§4 テトラ テスト6in1のレビュー

ここからは、実際に利用してみたレビューとなります。

テスト6in1は発売してから相当な月日が経過していますし、ネット上にもたくさんの情報「レビュー」なんて言ってみても今更感がありますが、改めて述べていきたいと思います。


6in1レビュー:メリット編

まずはメリットから。

簡単!早い!

この試験紙の最大のメリットは、、、

簡単作業で短時間で測定結果が出ることです。

蓋を開けてから、結果が出るまで1分程度ですから、水質の急変や何かと忙しい換水時にも手軽に測定ができます。

しかも1つの試験紙で6項目もテストできるわけですから、1つ1つの項目を別々の試験紙でバラバラにテストしていた時代と比べると、ものすごい進化です。

簡単手順で大幅に時短できる、非常に便利で有能な試験紙です。


検査項目の割に安い

冒頭でも紹介した通り、これ1つで6項目も検査できるうえ、1500円程度【しか】しません。

ごん太がアクアリウムを始めた当時はこのような物はなく、もし6項目も検査しようものなら、それぞれの試験紙や試薬を購入しなくてはなりませんでした。

その金額すべてそろえると、消耗品であるのにもかかわらず、5,000円~10,000円程度はしたわけで、手痛い出費なわけだったのです。

ただ、当時のアクアリストだってそんな金額を消耗品に黙って払ってられません。
1万もあったらフィルターとライト双方同時購入できる費用に手が届くわけです。

そして、そんな金額からアクアリストの行動は次のようになりがちでした。


試験紙や試薬を節約しよう!
不要な検査はしないでおこう!


それぐらいなら良いのですが、↑がさらに進むと↓のような心境に至ります。


硝酸は毎週水替えしてるからチェックしなくてよし!
GH、KHはソイルに任せっきりだからチェックしなくてよし!
pHはどうせ指標なのでチェックしなくてよし!
塩素は塩素抜きを利用してるのでチェックしなくてよし!


結果、手持ちの試験紙は亜硝酸用!だけなんてことも、よくあったわけです。

しかし現在は違います。
テトラ テスト6in1は1500円で6項目の検査ができるわけですから、ランニングコストは安く、水質チェックへの心理的なハードルも低くなっています。

ケチケチ節約しなくてもいいわけです。
ガンガンチェックしても懐がさほど痛みません!!

そして、水質チェックのハードルを低くするという事は、水槽全体にとって良いメリットを生み出します。


気軽に使え、持ってて安心

とても安価であるがゆえに非常に気軽に使えるわけです。
そんなわけなので、、、

「いざ」という時だけでなく、疑わしい時も、ちょっと心配な時も、躊躇なく利用できる試験紙です。

またテトラ テスト6in1の検査項目は水質の急変に対応できるものが多く、、、


全ての生体のダメージとなる亜硝酸はもちろん、
pHショックやアンモニア発生への手掛かりとなるpH、、
CO2中毒の指標としても利用できるKH、、、


などなど、いざという時に持っておけば心強いことこの上なしです。
こんなに頼りがいのある試験紙なのに、その保存容器のサイズは極めて小さいです。
水槽台の下など、水滴がかからない場所に、すぐ利用できるよう常時置いておきたいものです。


水質への理解が進む

もしかしたらKHやGHといった値は最初のうちは何を示しているのか、わからないまま利用することもあるかもしれません。

硝酸、亜硝酸、pHさえ測定できれば事足りますからね。
(もしかしたら、それすらわからず言われるがまま購入しているかもしれませんが。)

とはいえ、毎回測定結果に表れれば、何を測定しているか?否が応でも気になるはず・・・っ!。

そんな時に頼りになるのが説明書。

A4の紙に裏表印刷されてあるのですが、情報量の多さ、説明の細かさ、文章の丁寧さ、どれをとっても素晴らしい完成度です。

もうね、、、

当ブログを含めわざわざ本やネットで調べる必要あるの?

そんな気持ちになるほどに濃い内容がわかりやすくまとまっています
水質への理解が進み、興味も沸く、素敵な試験紙です。


6in1レビュー:デメリット編


比色表で測定するゆえに

文中では何度も利用しましたが、試験紙や試薬などで色が付く反応を【呈色反応】といいます。
色味やその濃さで水溶液に含まれる濃度や性質を測定するわけです。

さて、実際に6in1の試験紙を利用すればわかるのですが、人間の目って結構曖昧なもので、、、

同じ色でも明るさが違っただけで濃さも違って見えるので、
測定値に違いが生まれることがままあります。

これは比色表+人間の目で判定という仕組みゆえの弱点でもあります。
研究の現場では呈色反応で色をつけたら、人間の目で判定せずにものすごく高価な機械に頼るほどです。

しかし私たちには判定に慣れるぐらいしか、その対処方法はありません。

ただし、

人間の目がダメなら機械の目=アプリに頼る方法もあります。

前パートで紹介したテトラのアプリを利用すれば、試験紙になれていない人でも安定して測定することができます。


アンモニアが測定できない

この試験紙では硝化の最初のステップとなる【アンモニアの濃度】を測定することができません。

別途、他社アンモニアを測定する試薬が必要となります。

(昔はテトラからもアンモニアを測定する試薬が発売されていたのですが、どうにも現在はセラ製のものしかないようです。)

とはいえ、アクアリウムでいうところの「アンモニア」の毒性は結局はpH次第ところが多く、さらに言えば、立ち上げ数日で確実に発生するわけですし、また亜硝酸の検出をもってアンモニアの発生とも捉えることができるので、アンモニアが測定できないことにそんなに目くじらを立てる必要はないのかもしれません。

ただ、不安な人、気になる人は別途試薬を購入し準備しておくといいかもしれませんね。


店舗によっては定価に近いことも

なぜか?どういうわけか?お店によって値段がマチマチなのは、テトラ テスト6in1を購入しづらい理由です。

amazonさんやヨドバシでは1500円程度で販売していることもありますが、ホームセンターや犬猫に強いペットショップでは定価に近い金額で販売していることもあります。

ちょっと試験紙足りないから、ホームセンター寄ったついでに買っておこう!
という購入機会が丸っと潰れてしまうこともあります。

ごん太は某ホームセンターでうっかり手を伸ばし、2500円の値札に思わず手が止まった経験があります。。。

ですから、なるべくネット通販や専門店などで安く購入するべきでしょう。


レビューまとめ

そんなわけで、比色表での測定ゆえに多少なりとも慣れが必要な試験紙ではありますが、簡単ですぐに結果が出て、おまけに安い試験紙ですので、

いざという時はもちろん、普段のメンテナンスでもがっつりと利用するべき試験紙でしょう!。
(縦半分にカットしたらランニングコストも1/2になりますしからね!)

というわけで今回はここまで。
長文をここまで読んでいただきありがとうございました。

(更新:2020/12/12)

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