ネオプロス利用3カ月目レビュー
天高くまで伸びた入道雲が美しいなと思えるほど、九月初めにしては気温が落ち着いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
どうも、こんにちは。ごん太です。
という記事を投稿しました。
やはり室内クーラー+遮光カーテンの底力はすさまじく、何でもっと早く取り付けなかったんだろう……そう思えるほどに、水温が26℃付近でがっちりと安定しています。
冷却ファンもほとんど回ることなく、今年の夏は楽々乗り切れました。
さて、今回はキョーリンより販売されているネオプロスを魚たちに与えてみたので、その話をしていこうと思います。
キョーリンと言えば、ひかりクレストプレコや、ひかりクレストキャットなどに代表されるような嗜好性の強い餌のイメージがありますが、果たしてこのネオプロスはどのような餌なのでしょうか?
3カ月ほど与え続けましたので、そのレビューを述べていきたいと思います。
なお、お忙しい人は↓にある目次をご利用ください。
パっとお目当てのパートまでジャンプできます。
時は金なり、なのです。
!? あれっ、値上がりしてる? いや元に戻ってる?
さてごん太ですが、今回レビューするネオプロスを購入するまで、テトラプランクトンを我が家の小型魚に与えていました。
そのテトラプランクトンという餌は、名前の通りテトラから発売されており、トレードマークのイエローとブルーのフタがおしゃれなケースに入った、沈降性の小粒顆粒状の餌です。
その最大の特徴は……
めちゃくちゃ嗜好性がいいこと
一度給餌すると、沈下性の餌であることも相まって、水槽内を小型魚たちがビュンビュンと追いかけまわしながらキャッチするという、なんともスペクタクルな光景が見れ、大変気に入っていたのです。
テトラプランクトンには2種類の分量がラインナップされています。スタンダードなサイズの112gのケースと、一回りサイズの小さい45gのケースです。
ごん太は112gでは使い切れないこともあり、45gのケースを愛用していました。
……が
最近どうにもこうにも、テトラの商品の値段がamazonで安定していないのです。
アクアリウムを始める人が多いであろうGW~夏休みまでの期間であったためか?
それとも、緊急事態宣言中で家で楽しめる小さな自然たるアクアリウム、その用品の需要が急増したためか?
はたまた、輸入製品でありうまく物流が流れていないためか?
もしくはごん太が愛用していたサイズ(45g)がマイナーなのか?
元値の450円であることもあれば、2倍近い800円だったり……
どうにもこうにも、値段が落ち着かないのです。
※2021年5~6月にかけてamazonで値段が上下したようですが、現在は落ち着いているようです。
ただ、いくら諸所の理由で手に入りづらくとも、餌というものは毎日必要なわけです。
しょうがなく近くのホームセンターで代替の餌を探すこととしました。
そこで見つけたのが、このネオプロス。
ホームセンターにはテトラを含め他にも数社の餌が陳列されてありました。
今回は短期間の利用になることが予想されたため、テトラプランクトン45gに近い値段帯の、このネオプロスをお試しで購入して与えてみることにしました。
というわけで、テトラプランクトンの話はここまでにして、ここからは記事の本題たるオプロスの紹介となります
ネオプロスのパッケージとその中身
パッケージを紹介してみる
ネオプロスのパッケージはゴールドの背景に〝水とろ材の汚れをおさえる〟という文言が、目に飛び込んでくるほど大きく中央にデザインされたケースとなっています。
その下にやや小さめな文字でneopros(ネオプロス)と記されていることからも、メーカーとしてどこで勝負を仕掛けているのか、なんとなくわかりますね。
このケースの裏側はこの通り。
びっしりと商品説明が書きこまれています。
下の写真は上の商品説明の箇条書き部分を拡大したものです。
以下、ごん太が気になった効能を、ざっくりと記しておきます。
水の汚れを抑える
ひかり菌とGB菌の二種類の菌で、糞と食べ残しを分解し、水が汚れづらい。
なお、キョーリンのHPによるとひかり菌はバチルス菌とのこと。
ろ材の汚れを抑える
ろ材に詰まるゴミをGB菌が分解して、目詰まりが軽減される。
残飯のみならずフィルター内部の有機物まで分解してくれるそうです。
無着色
着色料を使用していないので、飼育水に色が移らない。
色揚げ剤で飼育水が赤く染まるようなこともないようです。
水環境を改善
ひかり菌が水槽内の細菌叢(様々な細菌の集まり)を整え、エロモナス菌が増えすぎないように抑える
などなど、なかなか気になる効果がいっぱい記されている、裏面となっています。
詳しくはキョーリンのHPに画像や動画を交えて紹介されています。
サイエンティフィックにネオプロスの効果・効能について述べられていますので、気になった人は一度は〝ネオプロス〟とグーグルで検索してみるといいかもしれません。
ひかり菌・GB菌とは何ぞや?
ひかり菌はバチルス菌で、腸内環境を整える菌だそうです。
ごん太は少年に毛が生えたころにバチルス菌の仲間には枯草菌(Bacillus subtilis)や納豆菌(Bacillus subtilis var. natto)があり、それらの仲間は芽胞という耐久性の高い種のような状態で眠りについている……、と学び舎で教わったことがあります。
枯草菌やその変種である納豆菌にも整腸作用があるものもいますから
もしかしたらそのようなバチルス菌の特徴を利用して、芽胞として餌の中に添加されているのかもしれませんね。
GB菌はガーベッジ(ゴミの意)バスター菌という英語のネーミングの通り、生体外で魚の餌はタンパク質が主成分ですから、タンパク質や有機物を分解してくれる細菌であるようです。
しかし、学名を類推できるような名前も示されていないため、具体的に分類上どのような菌であるのか、残念ながら手がかりがなく、GB菌とはなんなのか……まったくもって不明です。
(下の画像はネオプロスパッケージより抜粋)
フタはパッカンと開くタイプ
ネオプロスのフタは、テトラ社の人工飼料のフタと違い、ネジ式のフタ上部1/2にパッカンと開く小口が付いているタイプです。
(……自分でも何を表現したいのか少々わかりづらいので言い方を変えます……。)
某有名メーカーの粉チーズのようなフタとなっています。
※ただし、パッカンと開くフタは一か所のみ
パッカンと開き、パッチンと閉じます。そのため、ケースを逆さまにしても大丈夫。
逆さまにしても、内ブタと外ブタの間に溜まった餌がフタを開けた時に溢れ出てきたり、内ネジの内側に挟まった餌がばらまかれたりなど、ネジ式のフタのように面倒なことになることはありません。
うーん、このフタ、なかなか便利なのです。
ただし、一点だけ気になるところがあります。
それは内側のフィルムが金属製ではなくビニール製のペラペラとした材質でできていること。
これがアルミ箔のような金属製に比べると、〝思い思いの形に〟開けづらいのです。
内ブタを全部外して利用する人ならいいのでしょうが、内ブタの開け方や開いたサイズにこだわりがある人には少々扱いづらいかもしれません。
フレークの大きさ、色は?
次は実際に魚に与えることになるフレークについて紹介していきたいと思います。
まずは白い紙の上にネオプロスを取り出してみました。
色合いは茜色~赤茶色といったところでしょうか?
また、フレークですから、一枚一枚のサイズは不揃いで、大きいもので一枚1.5cmほどのサイズとなっています。少々大きいフレークですが容易く砕けるほど薄いので、我が家の体長3cmほどのチェリーバルブたちは食べれています。
全てのフレーク系フードに当てはまることですが、おちょぼ口の魚であったり稚魚である場合は、軽く崩して小さくしたリ、磨り潰して粉上にしたうえで与えた方がいいでしょう。
香りはほんの少し控えめかも
最後に香りについて。
熱帯魚の人工飼料には、餌を水槽に入れた時の魚の飛びつき(=食い)をよくするため、エビの殻を砕いて乾燥させたような、強烈で香ばしいニオイをつけてあることが良くあります。
例えば同社のひかりクレストキャットなどは顔の前でチャックの付いた袋を開けようものなら、エビ煎餅を100倍に濃くしたような香りが鼻に飛び込んできます。
では、ネオプロスはといいますと……
確かにニオイはあるものの、ひかりクレストキャットほどきつい香りがしません
それゆえ、フレークをうっかり触っても指から不快な残り香が漂うこともありません。
確かに使いやすいと言えば使いやすいのですが、やっぱりニオイが弱いゆえに魚たちを呼び込む力は、ひかりクレストキャットなどの餌と比べると、ごん太の主観ではありますが〝ごくわずか〟に弱いようです。
この話は詳しくは、レビューパートで述べていきたいと思います。
話が段々と、商品レビューになりつつありますので、ここで一旦この章を終わりにし、次章でより詳しく使用感を述べていきたいと思います。
キョーリン ネオプロスの使用感
魚の反応はかなり良い!
正直な話キョーリンの餌ということだけあり、ひかりクレストキャットのように狂喜乱舞するのかと思いきや、意外と落ち着いていて初回給餌時には少々がっかりしてしまいました。
ですが、やはり魚たちの食いは素晴らしく良く、見つけた途端争奪戦とまではいかないものの、踊りながら食べるような感じではあります。
↓で餌写真を紹介するのですが、写真というのは瞬間をとらえるもので、経過がわかりづらいです。
魚たちのリアクションを説明するために、ごん太の拙い表現力で魚たちの言葉を妄想してセリフにしてみました。
まず、ひかりクレストキャットの魚たちのリアクションを想像して言葉にしてみると……
ワッ! 餌だっ! 餌がきたー!
餌がきたぞー!!みんな突撃ー!!
という半ばお祭りムードで、ビュンビュングングン迫るようにして突撃するように追いかけ、喧嘩するようにして口の中に頬張り、半狂乱の中、餌が消えていきます。
(↑投下するとお祀りが始まり、↓着底すると一心不乱につつき始めます)
ではこのネオプロスというと……
あれ、なんか来てる? あ、餌だ、やっぱ餌だ!
あぁ、うまいうまい!! うまいうまい!!
というような感じで、ワラワラと集まってきては、嬉しそうにしながらもどこか落ち着きのあるお食事タイムといったところ。
テンションは高くともみんな仲良く、モショモショと食べるような感じです。
おそらくは、餌のニオイが少々弱いためなのかもしれません。
(↑普段はこんな感じで餌待ちしているのですが、ネオプロスが来ると↓)
確かに、ネオプロスは食いが良いと評判の餌と比べると、ごくわずかに劣ります。
それでも、有名他社のフレークフードに負けず劣らずな食いっぷりです。
客観的かつ瞬間的な比較になりますが、写真で比べても魚の集まり具合から判断するに、嗜好性はかなり良いと言えるのではないでしょうか。
また、小型魚には基本的にこの餌のみを与えていますが、3カ月たった現在、未だ残さず美味しく食べれているようです。つまりはまだ飽きが来ていないようです。
どのような餌でも、〝飽き〟は魚の食欲を減退させる一因ですから、なかなか素敵な結果なのではないでしょうか?
細菌の働きは残念ながらごん太の水槽では評価不能です
さて、このネオプロスの一番の特徴である〝汚れをおさえる〟ということについてですが、残念ながらごん太の水槽では評価できません。
と言いますのは、45cm規格水槽にプレコ一匹にオトシンクルス二匹という盤石な残飯処理体制を敷いているからです。
時に堂々と、時に人目を盗んで、ソイルの底床にわずかにこぼれ落ちた残飯をハグハグムフムフと徘徊して回る彼らがいる限り、残飯というものは存在しないのです。
もちろん、極力残飯が出ないように餌をあげるのが飼育者の腕の見せどころですから、そもそも残飯が発生しづらい環境であるということもあります。
また、水槽の細菌叢を整えることで病原菌を抑える、というネオプロスの効果についても、評価不能です。
と言いますのは、この水槽はなんだかんだと大きな病の蔓延もなく、長期間落ち着いている水槽だからです。
そんなわけで、結果として現れないものを評価するのは不可能です。確かにリスクを軽減できたと、言うこともできなくはないのですが……。
これはひとえに、単純に比較できない水槽でレビューを書いてしまったごん太が悪いともいえるわけです。
そんなわけで。ここでは先ほど紹介したネオプロスのパッケージ裏を拡大しておきます。
(↑裏面画像部部分拡大、ついでに表面の紹介しきれてない画像部分も拡大↓)
なお、キョーリンのネオプロスのページにはさらに詳しく画像や動画で説明がなされていますので、興味がある方は一度訪れてみてはいかがでしょうか?
そんな効果のあるネオプロスですから、餌を与えすぎて汚してしまったり、フィルターのメンテナンスタイミングを掴めずに詰まらせてしまったりと、なにかとトラブルに遭遇しがちな初心者さんこそ、効果の恩恵をうけることができるのではないでしょうか。
安心できるメーカー! かつ 安い!
さて、小さいといっても愛する命、ペットの口にに入るものです。
なるべくなら、信頼できるメーカーの物を、欲を言えば安く利用したいのが消費者の心理です。
その点、キョーリンのネオプロスなら上の2つの条件に合致しています。
ここでちょっと話がネオプロスから外れ、ひかりクレストプレコの話となります。
キョーリンは度々この記事の文中にも登場する〝ひかりクレストプレコ〟を作った会社です。アクアリストでもプレコのことを詳しくない人もいると思いますので、あえて言いますが、プレコ好きにとってひかりクレストプレコは最高の餌です。
これがもし生まれなければ、草食かつ偏食で、独特の食べ方をするプレコ、とりわけロイヤルプレコの長期飼育は大変難しいことだったでしょう。
大昔ごん太をプレコの虜とにした水槽の横にも、いま我が家の水槽の傍らにも、ひかりクレストプレコがあります。
プレコタブレットが多種多様のメーカーから販売されるようになり久しいですが、やはりプレコの餌と言えば誰もが一度はひかりクレストプレコを利用するのではないでしょうか?
それほどの餌、それほどのメーカーなのです。
そのため、ごん太は観賞魚の飼料メーカーとしてキョーリンに絶対的な信頼を置いています。
もちろん、プレコマニアでない皆さんにとっても、信頼できる国内の飼料メーカーであることには間違いないでしょう。
また、ネオプロスは安心できる国産品であることも、信頼できる一因となっています。
ついで、値段の話となります。
ここは単純にアクアリウム系のオンラインショップであるチャームでの販売価格を比較してみましょう。
テトラ テトラミン(52g) → 656円
キョーリン ネオプロス(50g) → 425円
(2021/8/31時点)
テトラミンのおよそ7割の値段でほぼ同量のネオプロスが購入できてしまいます。
なかなかの驚きです。
餌というものは消耗品であり、常にストックしておかなければならないものであり、そして命にかかわるものです。
それを国内の有名メーカーで、かつ安心できるものを、さらに安く手に入れられるというわけですから、とても素晴らしいことなのではないでしょうか?
まとめ
キョーリンの製品にはインパクトのある製品がいくつかあります。例えばひかりクレストプレコや、ひかりクレストキャット、ひかりウェーブブラックホールなどがそれにあたります。
それらのドラスティックな光景を求めてネオプロスを購入すると、もしかするとがっかりするかもしれません。
しかし、それは比較対象が悪いだけで、ネオプロスの嗜好性はかなり良い方の部類に属する餌です。
確かに専用の餌が必要なほど偏食の強い魚には少々向いていないかもしれません
ですが、少なくともアカヒレやグッピー、テトラにバルブなど、有名どころの魚ならば群がるようにして喜んで食べてくれるはずでしょう。
それに国内メーカーであることも安心でき、さらにお値段も安いわけです。与える側も不安なく懐に優しい餌なのがいいところです。
さて、最後にネオプロスの特徴を今一度述べておきたいと思います。
水とろ材の汚れをおさえる
つまりは、ネオプロスは食いが良いフレークフードに、メンテナンス性を改善させる付加価値をプラスした商品だと言えます。
(ごん太の水槽では、プレコとオトシンクルスのおかげでその効能はほとんど実感できませんでしたが……)
確かにアクアリウムという趣味の主役は魚ですが、やはり楽しむべき人が管理を続けることができてこそのアクアリウムだと、ごん太は思うのです。
プラモデルとは違い、いくら時間をかけて作っても完成して飾ってはいおしまい! という一区切りはアクアリウムにはありません。
些細なことでもメンテナンスの軽減につながることは、水槽の維持管理には大切なことなのです。
ネオプロスは魚目線に飼育者目線を足した、なかなか使い勝手の良い餌だと言えるでしょう。
特に、餌の分量やフィルター清掃のタイミングについて掴み切っていない初心者さんにお勧めです。
というわけで、今回のレビューはここまで。
こんにちは。検索でたどりつきました。うすーい向学心のため熱帯魚歴20年ですが、初心者に毛が生えた程度のアクアリストです。
返信削除ネオプロスは安心のキョーリンだし、食いつきいいし、安いし、どこでも売ってるし、といいとこ多い餌だと思うので、私も愛用していました。
ただ、この餌、油膜でやすくなりませんか??
チェリーバルブ、よく色が出ていてかわいいですね。
かつて飼っていたことがあるのですが、いまいち色が出ないまま終了してしまいました。
返信遅くなってごめんなさい!
削除さて、油膜に関してですが、現状我が家では”確認”できておりません。
と、言いますのは、このブログに取り上げて水槽はCO2添加をしていまして、そのためライトOFFの時間帯はエアレーションを多めに焚いてあるからです。
そのため、仮に油膜ができたとしてもすぐに沈んでしまうのです。
こちらの水槽でもエアレーション停止時(CO2添加時)に油膜が確認できた際は、記事に追記しようと思います。
チェリーバルブはアカヒレみたいに大げんかしませんし、人間に慣れ愛嬌があるのでかわいいですよ。ただ、勝手に殖えるのが難点です。
それでは。