やっぱり新しい水槽には敵わないと、素直に思う今日頃
暖かいと思ったらいきなり真冬。三寒四温な季節が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうが?
どうも、こんにちは。ごん太です。
さて、前回は
という記事を投稿しました。
ごん太が初心者の時には、そんな便利な物はなかったように、記憶しています。
(ネットの情報なんて、ごく限られていた時代ですからね!)
それでも最近、それらの道具はスクリーンを張り付けるなら、必須の物となりつつあります。
ならば、昔の知恵と経験でどこまで頑張れるのか?
と、ちょっとした対抗心から生まれた話だったワケです。
さて、今回もいつもの「レビュー」でもなく「方法論」的な記事でなく、
水槽交換体験記を綴っていきたいと思います。
春休みにGW。水槽の作業をするタイミングが多い今日この頃。
本文中で詳しく述べますが、廉価な水槽においてその交換は、値段の割に作業終了後の満足度がとても高いメンテナンスの一つです。
もちろん、1万、2万とするハイグレードなアクアリウムタンクでは、なかなかそのようなチャンスがないのは、ごんたも重々承知です。
それでも、もし、今お手持ちの物が廉価で、4、5年経過しているのなら、まったく同じ程度の価格の新品に交換してみてはいかがでしょうか?
驚くほど水景が美しくなるはずです。
とまぁ、水槽交換の作業を紹介しつつ、最後にそのようにお勧めする理由を述べていきたいと思います。
お休み期間中に、タンク交換をする予定のアクアリストさんの参考になれば幸いです。
それでは、本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!
なお、今回、水槽の傷を見せたいがために、水槽の前面のガラスをあえて掃除せずに写真を撮影してあります。一部写真が見づらくなっております。悪しからず。
ニューアール450をアクロ45Nに交換!
ごん太が今まで利用していたタンクは、アクアシステムのニューアール450です。人によって好みが大きく分かれる、前面の角2か所が曲げ加工してある水槽となっています。
5年前にごん太が、角に溜まったコケをハムハムするプレコの姿が見れるだろう! と夢をもって購入したものです。
そんな希望が詰まったピカピカの水槽も今年で5年目。
キズが目立つようになってきました。
この写真を見やすくするために、あえてコケを生やしキズを接写したのですが……、それでもまだまだ見づらいようです。残念! |
大人になってからの5年間というものは、あっという間のものです。
しかし、
「小学生に入ったばかりの子供が、5年生になった!」
と聞けば、このニューアールがいかに今まで頑張ってきてくれたか、想像するのはたやすいことです。
そこで、水漏れなどを起こさないうちに、愛をもって水辺の世界から、お別れしてもらうことになりました。引退したニューアールは、エアプランツなどの温室になってもらう予定です。
それの跡を継ぐのは、アクロ45Nブラックシリコン仕様。
45cm規格水槽から45cm規格水槽に交換するというワケです。
さて、わたしは、10年以上前に黒の縁あり45cm水槽で、ちいさなポリプテルスを飼育していたことがあります。そのため、既視感のあるこの水槽、正直言って避けたかったのですが、セールで3,000円というお値段に逆らうことはできず、我が家にお迎えしたのでした。
が、思った以上にシャープな出で立ち。
縁あり水槽の安心感に包まれた野暮ったさを、微塵も感じられない物でした。
そして、前回、一緒に購入したミストのバックスクリーンを貼り……
さらに、水漏れチェックをするため、水を張り放置すること数日。
晴れて今回、先代のニューアール450と交換することになったのです。
水槽交換!
さぁ、それではここから水槽交換の紹介となります。
今回は方法を述べる記事ではないので、道具等の一覧は載せませんが、あえて言うならば、避難させた魚や水草、さらには水を溜めておく、バケツや手おけがたくさんあると、何かと便利です。
最後に、今日でこの水景ともお別れなので、記念撮影。
水草の避難 どうするべきか?
何はともあれ、まずは水草の避難です。
活着系なら、ついている流木や石ごとバケツへ退避しましょう。
ソイル直植えの草は、差し戻しが可能なものならば、カットした状態で飼育水を入れたバケツに浸けておきましょう。
対して、ヘアーグラスやセキショウモなど、単子葉植物で差し戻しが不可能な水草の場合、そっとソイルごと、丸っと掘り起こすことになります。
掘り起こしたソイルと根を、そのまま100均のコップや皿に入れ、根付きを崩さないように飼育水の入ったバケツへ逃がしておきましょう。
えぇいっ! そんなのまどろっこしい!!
という人は、根を傷つけないように優しく抜き、そのまま飼育水の入ったバケツへ退避させておきましょう。
ソイルまるごとに比べたら多少リスキーな方法ですが、水草に十分な体力があれば、再び生長を始めるはずです。
もちろん、上で紹介している方法の全てが、引っ越し先で元気に生長し始めるのを保証する方法ではありません。
といいますのは、ソイル直植えの水草にとって……
引っ越し=トリミング以上に傷つける行為となります。生命力が落ちているものは、いじけてしまい生長しなくなる可能性が少なからずあります。
なるべく、水草たちが元気な時に、水槽の交換をしたいものです。
まずは活着系水草をバケツへ!
というわけで、まずは活着系の水草たちを避難。
ミクロソリウム・ウェンディロブとミクロソリウム・プテロプスを避難させて、さらに、本来浮草であるマツモもどかします。
すると、隠していたエーハイムのプレフィルターがあらわに。
ちょっとだけ、すっきりとした水槽となりました。
有茎草もバケツに避難。
次いで、有茎草をどかします。
我が家の陽性植物は全て鉢植え栽培です。
と言いますのは、プレコを飼育しておりコケが付きやすいからです。
ソイル直植えでは、黒ヒゲ抹殺兵器である木酢液が使いづらいので、そのようにしてあるわけです。
ですから、それらを取り出すのはお茶の子さいさい。
まずは、最近元気を取り戻しつつあるロタラ・ロトンディフォリアを取り出して……
最後に、ウォーターウィステリアを取り出せば……
写真のような、見事にすっからかんの水景となります。
避難先の準備
さて、すべての水草を避難させました。
その避難先はといいますと……
上の写真のようになっています。
そう! 水を入れなくては!!
(水草の撤去に時間が掛かる人は、前もって飼育水を汲んでおいてくださいね!)
容量20Lのバケツに、これから飼育水を入れていきます。
冬場やジメジメした季節なら、種類にもよりますがごく短時間であれば、水草たちは乾燥することなく耐えてくれます。
しかし、やはり、水草のコンディションを考えれば、予め飼育水を避難先のバケツに汲んでおくのがベターでしょう。
すぐに飼育水を、水槽から注ぎました。
※この間3、4分ほど。我が家の水槽は、簡単に水草を移動できるようにできています。
ごめんよ! そしてお待たせ! 水草君たち!
魚たちの避難とタイムリミット
水草が終わったら、次は魚たちの番です。
また、飼育水も、避難先のバケツに移しました。
そのため水景は、普段見られないような状況となっています。
こうなってしまうと、魚たちもナンダナンダと大騒ぎ。
プレコは土管に立てこもり、アカヒレたちは逃げ惑い始めます。
その際、著しく水位が低くなりエアを噛み始めたため、外部フィルターは止めてあります。
フィルターケース内の酸素がすべて使いつくされ、内部の硝化細菌が死滅するまでの時間は30分と言われています。
逃げ回る彼らを捕まえて、水槽を交換して、水を張り、外部フィルターを再稼働するまで、30分で終わらせなくてはなりません。
「そんなの無理! 絶対無理!」
という人は、外部フィルターのフタを外して、中のろ材を取り出して置きましょう。
酸素のない水中よりも、空気中に晒しておいたほうが、ごん太の経験では随分ましです。
時折飼育水をスプレーボトルでかけるなどして乾燥を防ぎさえすれば、引っ越しなどの長時間の移動も耐えられるほどです。
もちろん、停電にも利用できるテクニックですから、いざという時のために覚えておいた方がいいでしょう。
さて、肝心のお魚さんたちですが、上の写真のように水位が低く逃げる先がないため、簡単にアミで捕まえられます。
前哨戦として、土管に逃げ込んだプレコを、土管丸ごと避難所に移動させ、無数にいるチェリーバルブを全て回収&移送。
最後にプレフィルターの裏に立てこもったオトシンクルス二匹を、優しくアミに誘導して、イッチョアガリ! となりました。
さて、今回は、水草の避難バケツと、魚たちの避難バケツは共通です。
そのため、酸欠防止として水槽からエアレーションを移しました。
とりあえず、水槽避難所の開設準備はこれで完了です。なお、室温が極端に低い場合、ヒーターも一緒にバケツに入れてあげてくださいね。
その際、気になる人は、バケツとヒーターの棒が直接触れないようにセットしましょう。
十分に水があれば、ヒーターの熱でプラスチックのバケツが溶けるということは、考えられにくく、ごん太の今までの10年以上にわたる経験の中でもそのようなことは起きたことがないのですが、「心配人は念のため!」ということです。
ですから、
「ヒーターとバケツの組み合わせが怖い人よ!」
ヒーターを使うのを止めておきましょう。
器具を取り外して、ソイルを移そう!
魚たちの避難が終わったら、次は水槽内にある道具たちを取り外し、さらに底砂を取り除きます。
まずは、ヒーター、エアレーション、プレフィルター、排水アクセサリを取り外した姿がこちら。
一見、水がわずかに残り、底砂だけになっているので、タンクは軽いように見えます。
ですが、依然としてビックリするほど重いので、この状態での水槽の移動はやめましょう。
仮に両手で持てたとしても、水に濡れた水槽は大変滑りやすいです。
またガラスとガラスを接着してあるシリコンにも余計に力が掛かり、結果として漏水が起きたりしますから、お勧めしません。
次いで、底砂をアミですくい、水槽から出していきます。
少々大きいサイズのアミや、専用のスコップがあれば作業がはかどるかと思います。
そのソイルですが、最近交換したばかりなので、今回の水槽交換では再利用することにしました。そのため、すくった物は全て、100均の手おけに回収しておきます。
水を抜いて水槽を撤去
そして、水槽に残った飼育水を抜きます。
ホースでサイフォンの原理を効かせ、排水していきます。
ごく微量、水が残りました。
本来なら、洗車用の吸水タオルを使って、残った水分を完全に抜くべきです。
が、今回は、時間的な理由のため、この状態のまま水槽を取り外すこととしました。
なお、外部フィルターの吸水パイプと排水パイプも、そのままにしておきました。
こちらも、いちいち取り外していたら、30分の制限時間を越えてしまいます……。
新しい水槽をセットして、器具を取り付けよう!
最後に新しい水槽と道具を配置していきます。
まずは、買ったばかりのアクロ45Nを水槽台の上に乗せて、飼育水もしくはカルキ抜きした水を注ぎます。
今回は水替えも兼ねているので、カルキ抜きした水を半量になるよう、水槽に入れました。
次いで、先ほど手おけに入れたソイルを、新しい水槽に戻します。
と! ここで30分のタイムリミットが迫りつつあるのに気が付いたごん太。
慌てて、外部フィルターに通水を試みます。
まずは、吸水と排水のパイプを取り付けて……
が、何度押し付けても、背面に貼り付かない!
強力と評判のエーハイムのキスゴムが背面に食い付かないのです。不思議に思い、バックスクリーンを手のひらでなでてみると、すぐに状況が分かりました!
ミストタイプの背景は、表面がザラザラしています。そのためキスゴムがうまくつかないようなのです。
皆さんも、ミスト仕様、すりガラス仕様の物を利用する際は、十分に注意してくださいね!
そんなわけで、慌てて、側面からの給排水の仕様に変更して……
さらにプレフィルターを取り付けて、電源オン!
無事、30分のタイムリミットを守れました。
次いで、ヒーターやCO2ディフューザー、さらには排水アクセサリを取り付けると……
上の写真のようになりました。
水草と魚たちを戻そう!
最後に、水草とお魚さんを、新しい水槽に戻していきます。
なお、水草をソイルに直植えしている人は、このタイミングで植栽することになります。
まずは、パパっと有茎草と流木についたミクロソリウム・ウェンディロブを移動させます
さらに、溶岩石についたミクロソリウムと魚を戻し、避難バケツの飼育水を出来上がり!
それから約10日。
勢いを失くしていた、ロタラは復活し、今や水槽は最盛期を迎えつつあります。
水槽を交換してみて
以上が、今回のメンテナンスの紹介となります。
ここからは、水槽交換して、ごん太が感じたことを述べていきたいと思います。
正直な話、水槽の交換やセットは、過去に幾度となく経験しており、わたしにとっては特段目新しい作業には感じられません。
そんな、ごん太ですら、今回水槽を交換して、
やってよかったな!!
と、素直に思いました。
ここで、水槽交換前後の写真を載せておきます。
↓
はい。
バックスクリーンが黒から白に変わっただけです。
白が好みか、黒が好みか? 人によって分かれるよね? そうだよね!!br />
……と、写真ではそのような話しか、想起できません。
しかし、現物を見たわたしには、新しい水槽の方が、比べ物にならないほどに美しく感じられました。まるで大自然の中で、水中眼鏡でのぞき込んだ景色を切り取ったような、衝撃にも神々しさを感じました。
どちらかと言えば、プレコが映える黒の背景が好みのですので、白だからことさら綺麗に感じられるというわけではありません。
では、なぜ、そんな新しい水槽に生まれた、新しい水景が、キラキラと輝きわたしの心を捉えるのか……?
それは、おそらく、水槽についた傷や水垢、さらにはコケがまったく無いからだと思うのです。
もちろん、10年以上アクアリウムを嗜んでいるわたしですから、コケや水垢というのは、水槽と切っても切れない縁にあることは重々分かっています。
しかし、人間の目は不思議なもので、そう言った汚いものを、無意識のうちに見ないように誤魔化している節があります。
結果、多少汚れは、視界には入れず、クローズアップすることもなく、視界から切り落とされているように思えるのです。
……が、見る部分と、感じる部分が、全く別なのが人間の面白いところ。
水槽の汚い箇所は勝手に見てないはずなのですが、感じる部分はそこを「汚い」と感じ取り、無意識のうちに減点をしているようなのです。
結果、水槽を新しくすると、ぱっと見の形や水景はいつもと同じなのですが、感じ取る部分のマイナス点がなくなるため、とても美しく見えるように思えるのです。
――もちろんそれは、わたしの勝手な考えなのかもしれませんが……。
当然、
「たかだか3000円の水槽なんて! そんなものは透明度が!――」
と、考える人もいるとは思います。
もちろん、わたしも、理屈では分かっています。
が……、その考えを改めざるを得ないのです。
たかだか3000円の水槽に交換しただけです。
ですが、驚くほどに美しく、爽やかな水景となりました。
それは新品にしたからだ。でも、格安の水槽になんだ! と頭ではと分かっています。
それでも強く心を動かされていました。
そんなわけで水槽交換は、いままで古い水槽をだましだまし利用している方には、是非お勧めなメンテナンス方法だと、わたしは強くお勧めしたいです。
というわけで、今回はここまで。
長文を読んでいただき、ありがとうございました。
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