メタルCO2カウンターのレビューとカウンターの水の補充方法
正月が過ぎていよいよ冬は架橋。加温前提のアクアリウムはますます水温が安定し、魚や水草が最盛期を迎えつつある今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
どうもこんにちは。ごん太です。
前回はグルテン餌で清流釣りについてでしたが、今回はいつも通りの水槽のお話。
今回は……
WATER PLANT メタルCO2カウンターを入手・交換しましたので、こちらのレビューしていきたいと思います。
また、記事文中にてガラス製CO2カウンターへの水の入れ方も説明していきたいと思います。
補充方法を手早く知りたい方は、コチラから該当箇所へジャンプしていただけます。
さて、何かと高額になりがちなCO2機器。レギュレーターやスピードコントローラー、さらにうっかりミスで破損さえしなければカウンターは、値段にたがわず長持ちであることが多いです。
今回の記事で撤去となったCO2カウンターは、ガラス製でシンプルながら綺麗な曲線がお気に入りだった物。しかし、購入してから10年以上経っており劣化も著しく、交換することにしました。
ガラス製CO2カウンターとの出会い
さて、こちらが今回交換対象となる10年以上前のカウンターです。
こちらを購入した理由ですが、AI.net製のCO2添加フルセットを手に入れた際、付属品の愛嬌のないプラスチック製カウンターがどうしても気に入らず、後日追加購入した物です。
その当時(今もかもしれませんが)、水草用ガラス器具と言えばADA。その高級ガラス器具に憧れ、意気揚々とアクアショップまで行ったのですが……、純白の箱に貼ってある値札を見て後ずさり。
結局手にしていたのがこのCO2カウンターとなります。
さて、こちらですが、その取り付けにはなかなか難儀したのを覚えています。
と言いますのは、接続する管が驚くほど太かったからです。
チューブをドライヤーで温め柔らかくして、その穴をラジオペンチでぐりぐり。
すかさずカウンターの管に差し込むのですが、これがどうにも入らないのです。
無理に力を入れればガラスが割れます。
しかし、力を入れなければチューブが入らない。
破損に怖気づき、それでも何とかしようと、再びシリコンチューブを温めてぐりぐり。
そんな単純作業ですが、永遠と繰り返したことをまるで昨日のように覚えています。
おかげ様でガッチリとはまったようで、取り付けて以来十数年一度たりとも外れていません。
……いえ、正確には取り外せません。
それほど固く接続されています。
それに、取り外したくもありません。
もし取り外したところで、再度取り付けるのも面倒なのは明らか。そのような気が微塵も起きないのです。
結局は10年もの間、中の水を足す以外ほとんど「放置」と言っても良い状態で使ってきたこのCO2カウンター。ガラスで出来ていることもあり、衝撃さえ与えなければなかなかの耐久性を有していたようです。
それでも年々増えていくちいさな傷は隠しきれず、透き通ったボディはだんだんと白くくすんできましたので、交換することに相成りました。
ガラスとプラスチック。美と実用性の狭間で。
CO2カウンターは常に水槽側面にある物です。ならば、鑑賞の邪魔をしない物であるべき。
さらに言えば、正面に置いても水景と比べて遜色がない物が良いに決まっています。
そうなると、やはりガラス製。
麓美な曲線が水草の輪郭によく馴染み、通り過ぎる気泡はきらりと光る真珠のよう。
疲れた時にぼんやりと眺めれば、経つ時を忘れられるほどに癒されます。
が……、やはり割れ物は扱いが難しく、お値段も高め。
ではプラスチック製?
残念ながら、水景を邪魔するものがなかなか見つからないのが現状です。
そうは言っても、割れない物はプラスチック製しかありません。
今回は、上で述べたばかりですが、「水景の邪魔をしない」という条件は緩めた方が良さそうです。
さらに話を難しくしているのが、逆止弁の存在。
エアレーションをしたことがある人ならだれでも知るこの器具は、プラスチックでできており、わずかに機能美が漂うものの基本的には無機質です。スピードコントローラーも同様。そしてこれらが、ぴょこぴょこと2つ水槽横に並ぶのです。
さすがに可憐なガラス製であれ、努力して有機的な形状を作り出している樹脂製であれ、これらと組み合わせればせっかくの美意識が残念なことになります。
なるべくなら、隠したい。それができないなら数を減らしたいところ。
それでも、スピードコントローラーは安全な二酸化炭素添加のためには必須。外すわけにはいきません。一応にもレギュレーター一体型に変更したり、取り付け位置を離せば存在を消せますが……。繊細なタッチが必要とされる添加速度調節時には、その利便性や操作性が気になるところ。
同じく逆止弁も、内部に水を留めておく機能がないガラス製CO2カウンターには無くてはならない物。外してしまえば、カウンターの水が駄々洩れです。
こちらも配置場所を離し隠すという手もあります。しかし、スピードコントローラーもその分だけ離れてしまい、利便性や操作性が、結局は犠牲となります。
一応にもADA製のカボーションルビ―という「美しい逆止弁」という選択肢もありますが、びっくりするほどのお値段。現実的ではありません。
――とまぁ、CO2カウンターへの希望は色々あれど、操作性や利便性という「現実」というぶ厚い壁が立ちはだかります……。
そこで登場するのが、逆止弁付きのカウンターの存在。ほとんどの製品はプラスチック製で形状や質感が気になるところではあります。それさえ割り切ってしまえば破損の可能性は極めて低く、さらに水槽横の気になる存在を1つ省けて一石二鳥。
ということで選んだのがこちら。
WATER PLANT メタルCO2カウンター
重厚感ある雰囲気が何とも男心をくすぐります。
しかし、気になるのはギラリと光る銀色のボディー。
もしかしたら水景の邪魔をするかもと思いましたが、選択肢がこれしかなく、我が家へ連れて帰ることにしました。
パッケージ紹介
アクアリウム用品のパッケージはエーハイム社やテトラ社など特色の強いものが多く、アレヤコレヤとついつい文章化したくなってしまうのですが、今回は自制して箇条書きにてさっくりと紹介をしておきます。
- 高さ8cm 直径2cm
- メタルパーツを多用
- 内部の水は直接補充できる
- チューブとの接続はナット式
- 耐圧チューブと直接接続
- 透明パーツはプラスチック製
- 下蓋には逆止弁付き
- キスゴム×2個付属
――と、なかなか至れり尽くせりな内容となっています。
果たしてその実力はいかに?
レビュー
レビューですので、良い点も気になる点も書いていきます。……と言っても、使い手も人なら作り手も人。両者がいなければアクアリウムという趣味は成立しません。
そんなわけで、バッサリと斬るようなことはしません。……が、なるべく利用者目線で良し悪しを記していきたいと思います。
良い点その1:割れない
さて、早速ですがこのCO2カウンター、上でも述べた通り、なんと窓のパーツが透明なプラスチック製。
さらに、チューブを取り付ける際に力が掛かる接続部も金属でで出来ています。
そのため、余程の力が掛からない限り破損することはなさそうです。
ガラス器具には、その優美な美しさと引き換えに「割れたらどうしよう!?」という緊張感が付きまといます。
たしかに、優美というよりは無骨感あふれるカウンターですが、「割るな!」という妙なプレッシャーは無く、取り扱いもイージー。
そもそも、アクアリウムとは育て癒される趣味。互いに向き合い生活の一部を共にする、相互関係が自ずと生まれ出る箱庭。時として見とれるような尖った美よりも、付き合いやすさから生まれる安心感が、継続的な関係には大切です。
夢を見るならアルファロメオやフェラーリですが、実際に乗るならVWやポルシェ。
そのように考えれば、このCO2カウンターがいかに優れているか、お分かりいただけるかと思います。
良い点その2:水の補充が簡単
ガラス製のカウンターには、いくつか問題点があります。
ガラスゆえの耐久性の問題もあれば、冒頭に記した通りチューブとの接続が難儀するという問題も。さらに初心者さんには、
どうやって内部に水を入れるか?
どうやって水を留めおくのか?
これが釈然としない場合もよくあることです。
しかし、今回紹介しているWATER PLANT メタルCO2カウンターはとっても簡単♪
ここではその一部始終を紹介します。
↓
上蓋外して……
↓
注ぎ口付きのカップなどで水入れて……
↓
上蓋閉じて……
↓
出来上がり!
うーむと唸ってしまほどに、なんとも扱いが簡単です。
初心者さんには是非お勧めしたいカウンターとなっています。
【番外編】ガラス製CO2カウンターの水の入れ方
ここでは、ガラス製CO2カウンターの水の充填方法も述べておきたいと思います。
と言いますのも、実はダイソーの化粧品売り場などで販売されている注射器を利用すれば、ガラス製であってもいともたやすく水を注入できます。
しかし、初心者さんがCO2カウンターを初めて手にしたとき、注射器が手元にあるとは考えにくい。
せっかくCO2カウンターの話題ですので、注射筒や注射針が無くても、
一般的な円筒形状のガラス製CO2カウンターに、簡単に水を入れる方法
を述べておきたいと思います。
①、ガラス製CO2カウンターの組み方
まず前提として、ガラス製CO2カウンターをシリコンチューブとコネクタを利用して、以下のように組んでおきます。
このように組んでいるのは、添加経路から簡単にカウンターを取り外し可能で、水を補充するのに便利なのです。
たしかに、CO2が漏出する可能性がある箇所が増えるという欠点はありますが……
それでも、ガラス製CO2カウンターを破損すれば、一瞬でガスボンベ数本分のお金が消失。
水を補充するたびに、チューブが外れない! はまらない! で無理な力を掛けてガラスが割れる可能性を増やすよりは遥かにましです。
また、これ一式の他に、別途50~75cm程度のシリコンチューブを用意しておきましょう。
もし手元になければエアレーションなどで現在利用している物で、一時的に代用しても問題ありません。その際は直接口をつけるので、なるべく水槽水と触れていない物がお勧めです。
例えば、ポンプから逆止弁までのエアチューブなど。極端に短い、もしくは長くなれければOKです。
②、水道水の入ったタライを用意する
ここで、タライの中に水道水を準備。
用意する水は、カルキ抜きしなくても構いません。万が一、突然CO2が大量に添加されカウンター内の水が水槽内に押し出されたとしても、水槽の水量と比べるとごく少量です。そのため、大きな問題になりづらいのです。
また、カルキが含まれていた方が、コケや雑菌の発生を抑えられるということも。
用意したタライは、テーブルの上など安定な場所に置きましょう。
③、逆止弁を外す
写真で登場したCO2カウンター一式から、逆止弁を取り外します。その反対側、チューブコネクタが付いている下流側に用意したシリコンチューブを取り付け。
↓
なお、取り外した後の逆止弁は後々使うので、なるべく手元に置いておきましょう。
※
今回は下流側(ディフューザー側)から水を吸います。もし不都合がある場合は上流側(レギュレーター)にコネクタを取り付け直しましょう。
④、用意したチューブを口にくわえる
タライの中にCO2カウンターを入れます。
そして、先ほど取り付けたシリコンチューブを口にくわえます。
撮影の関係で手で押さえていませんが……
この時、タライの中のカウンターが暴れ破損しないよう、必ず手で保持しておきましょう。
するとまるで、カウンターに繋がるストローを、口でくわえているような状態になるかと思います。
⑤、タライの水を吸う
あとは↓の動画のようにストローでドリンクを飲むごとく、ゆっくりとチューブを吸えば、内部にたんまり水が入ってきます。
※BGM付きの動画です。
※
強く吸うと口の中に入り、運が悪いと気管へと一直線。激しくむせますので、十分ご注意ください。
⑥、逆止弁をつける
必要な量を吸い込んだら、くわえていた口を外します。タライの中で水に浸した状態のまま、今までくわえていてチューブをカンターから外します。
そして、逆止弁を元の場所に取り付け。
カウンターの大きさにもよりますが、ここまですれば逆さまにすることがない限りは水が漏れるようなことはありません。
と文章という形にしてみると、結構な手間が掛かるように思われます。慣れれば誰でも簡単にできるようになりますので、慌てて100均へ行く前にまずは試してみてください。
もちろん、WATER PLANT メタルCO2カウンターであるなら、より簡単であることは、言うまでもありません。
良い点その3:逆止弁付き
ここまでで何度も述べていますが、CO2カウンターには内部に水が必須。水の中を通るからこそ気泡ができるのです。
そして、この気泡の一分あたりの通過数こそが、添加速度。
そのため、カウンターが機能するには、常にその内部に水があるのが必要不可欠。しかし残念ながら、ガラス製の物にはその機能が付いていないものがほとんど。当然そのままでは、水が滴り落ちてピードコントローラーがびしょ濡れです。
さらには内部の水は下がり、気泡が見られないほどに減ってしまえばカウンターとしては機能停止状態。
それを防ぐために、カウンター上流側(レギュレーター側)を逆止弁で受け止めます。
CO2を通し、水は通さず……と、栓にするには都合が良いと言うワケです。
が……
改めて述べますが、可憐なガラス器具の下にプラスチック製逆止弁。
その先の話は、経緯のパートで述べた通りです。
その点、今回のCO2カウンターは逆止弁付き。
これを別途用意し、添加経路の途中への取り付けは不要です。
たしかにガラス製と比べると見た目は少々いただけません。
それでも不都合な器具が集まり雑多な雰囲気を醸し出すも、視線の的になりやすいCO2カウンター周囲。
このカウンターなら、お手軽にほどよく美化できるのです。
良い点その4:耐圧チューブと直接接続できる
シリコンチューブをCO2添加に用いると、透過性が高くガスが抜けてしまうこともあれば、柔軟であるため接続部でCO2漏れが起きることもあります。それでも、ガラス器具と接続するなら使わざるを得ませんが……、なるべくなら使いたくない物。
その点、このCO2カウンターは耐圧チューブと接続できるので、添加経路のほぼ全区間を漏れもなければ透過もしない耐圧チューブにできます。
さらに、ディフューザーがプラスチック製ならば、全区間を耐圧チューブという荒業も。
CO2はタダではありません。
使う箇所でチューブを賢く選んで、ボンベを節約したいものです。
気になる点その1:やはり気になる存在感?
昨今の多くのアクアリウムには、必ずと言っていい程水槽上部にLEDが鎮座していることと思われます。
大昔の直管蛍光灯のライトならプラスチック製ということもありました。しかし、現在主流のこのライトは放熱性とインテリア性の観点からアルミでできたシルバーボディ。
金属と小さな自然、その相性はと言いますと……、多くの製品がアルミを利用し、それが大きな非難の対象となって〝いない〟ことはご承知の通りです。
意外にも相性はいいようです。
もしかしたら、わたしたちアクアリスト側がすっかり慣れてしまったのかもしれません。
そのため、今回紹介した金属でできたCO2カンターを水槽横に取り付けても、
強烈な違和感を生み出すことないでしょう。
そのすぐ真上にあるLEDライトに隠れてしまうからです。
それでも、やはり……
ガラス製の物と比べると存在感はあります。
メタルナットの形、鈍く輝く吐出口、ギザギザに加工された上下のフタ。どれ一つとっても金属由来の重量感が想起させ、それが少々強すぎるようです。
せめて、アルミのアルマイト加工のように艶消しであれば、ナット、蓋、吐出口など各パーツに有機的な曲線があれば……、と思えてなりません。
気になる点その2:ワンタッチ継手ではないので……
先にも述べた通り、チューブとの接続の際にはナットを利用します。
これがあるおかげで、耐圧チューブを強く固定できてCO2漏れを防いでいるワケなのです。
しかしやはり、ワンタッチ継手と比べると、どうにもチューブの取り外しが面倒です。
幸い、蓋を外せば簡単に内部の水を補充できるので、頻繁にナットを外して添加経路から外すことはなさそうです。
気になる点その3:逆止弁が機能しないことが一度あった!
この話はわたしの元で実際に一度だけ起きた問題です。
残念ながら再現性がなく、さらには直接の写真も撮っていないため、書き手自身が客観的に見ても信憑性がかなり低い話となります。
件の現象は取り付けた7日後のこと。
ふと逆止弁を見ると、カウンターの水が半分以上ありません。
気泡は生まれずカウント機能は停止状態。
その下の透明耐圧チューブには……、モゴモゴと上下に動く液体と空気。なんと逃げ出した水は、スピードコントローラーの中へと入り込んでいたのです。
添加経路は基本的に密閉されており、さらに非添加時は電磁弁で閉ざされ、添加時はボンベの圧力で押されています。
サイフォンの原理が生まれ、漏水となる可能性は低いのですが、それでも添加漏れの箇所から空気が抜けるようにして原理が生まれ、そのまま水がポタポタと漏れ出てしまうこともあります。
その時は咄嗟の判断で、チューブが付いたままディフューザーを水槽から出してCO2を強めに吹き、チューブ内の水をカウンターへ戻しました。
そのため、トラブル時の直接の写真はありません。
が……、カウンターとスピードコントローラーをつなぐチューブにはご覧の通り水滴が残っています。
しかし幸いなことに、それ以降1カ月以上利用していますが、再度カウンター内の水が漏れ出ることはありません。
メリットを1つ失うわけです。残念でなりませんが、やはり逆止弁が機能していなければ大きな事故にもつながることもあります。
もし心配なら、別途逆止弁を用意してCO2カウンターよりも上流(CO2レギュレーター側)に取り付けておくことをお勧めします。
まとめ
この記事の終わりに、今までの話を簡単にまとめて見たいと思います。
良い点
・割れない
・扱いやすい
気になる点
・逆止弁
・デザイン性
耐久性が高く気楽に扱えるため、水草アクアリウムを長く続けたい人にはもってこいなCO2カウンターです。
気になる人は逆止弁を追加しましょう。数百円で心配が消えます。
「一瞬の最高の美」を求める人は、ガラス製のカウンターを購入するべきです。
というわけで、今回の話はここまで。
長文読んでいただき、ありがとうございました。
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