たまたま見つけた極小プレタブを与えてみたら、さすがのキョーリンだったお話
すっかり桜も満開となり、新生活をスタートする人、それを支える人、さらには迎える人と、何かと忙しい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
どうも、こんにちは。ごん太です
さて、今回はショップ巡りで見つけた、草食底物用の餌を紹介したいと思います。
その名も……
キョーリン ミニアルジーウエハー
22g入りの小袋で約240円でしたが……
どこからどう見ても、キョーリン ひかりクレストプレコのプチサイズ。
1円玉サイズがすっかり定番化しているプレコタブレット。
大型・中型プレコには良いのかもしれませんが、小型の飼育者は給餌毎に餌を割らねばならずなんとも面倒。
当サイトでも、100均の折り畳みナイフでプレコタブレットを半分に割ってみた! なんて、マニアックすぎてどうしようもない記事を書くほどです。
その状況下での、パッケージの黄色く縁取りされた「mini」という文字。まさしく渡りに船とはこのことではありませんか!?
表の能書きや裏面の説明書きもろくに見ずに買い物かごに突っ込み、気が付けば【自腹】でお会計を済ませたあとでした……。
製品紹介
3年ぶりのショップ巡り。
忌々しいあのウィルスが拡大したこともあり、100均、ホームセンター、そしてアクアショップを巡るのを控えてきました。しかし、今年に入り外出自粛ムードも少しずつ弱まってきたため、先月に満を持して近隣の大都市を中心としてブラブラと物色。
その時に見つけたのが、今回のキョーリン ミニアルジーウエハー。
登場は2020年後半らしいのですが、めっきり外に出る機会も減っていた時期とちょうど重なります。それに伴い、わたしのアクアリウムグッズセンサーもすっかりさび付いていたようで、今になっての発見となりました。
3年前の商品を今更見つけるなんて、どういうこと!? と思わず感度の悪い自分自身のアンテナにため息。
ネットショップもいいですが、やはり実店舗には定期的にいかないと時代の流れから取り残されますね。
そんな、ボヤキはほどほどに、次は製品の紹介をしていきたいと思います。
パッケは英語だらけ! でも安心してください国産ですよ?
まずはパッケージの紹介となります。
その前面は、海外マーケット用のものだけあって英語だらけ。
ここでは、目立つ部分のみ翻訳して見たいと思います。
まずは、「mini ALGAE WAFERS」と書かれた上部。
・Ideal for Most Herbivores
(ほとんどの草食魚に最適)
次いで、「mini ALGAE WAFERS」の下2行。
・Perfect Balance of Vegetables and Proteins
(植物質とタンパク質の完璧なバランス)
・A Flavorful Mix Smaller Species Crave
(小型種が食欲そそる風味豊かな配合)
最後はオトシンクルスの尾ビレ付近の円。
中央部には……
・Contains Pure-Cultured Spirulina
(純粋培養スピルリナ含有)
その周りを取り囲むように
・multiple beneficial ingredients herbivores require
(草食魚が必要とする複数の有効な成分)
と、なにから何まで英語づくめ。
外国語嫌いな人はこの段階で手に取ることを諦めてしまうかもしれませんね。
しかし、安心してください。
その裏側はというと……
裏面説明書きと使用原料は、シールでしっかり日本語表記。
さらにその下に目を移すと……
キョーリンの横にしれっと「国産 日本国内自社生産」の文字があります。
やはり魚の口に入るものですから、安全は当然として……、安心できるものがいいですね。
形状・サイズ・重さ
このパートでは、ミニアルジーウエハーのサイズと重さについて述べておきたいと思います。
まずは、その形状。
ほかのプレコタブレットと同じく中央部がやや凹んだ円盤形状をしています。
その直径は約7mm、厚みは中央で約1.5mm。
左にテトラ プレコ、中央にキョーリン ミニアルジーウエハー、そして右にキョーリン ひかりクレストキャットを並べてみました。
一般的なプレコ用飼料と比較すると圧倒的に小さく、どちらかといえばコリドラスタブレットに近い大きさであるのがお分かりいただけるかと思います。
最後は重さについて。
まずは、ミニアルジーウエハー1粒を電子スケールに乗せてみます。しかし、残念ながら0g。軽すぎて測定できませんでした。
そこで、手法を変えてみます。まずは、天秤の上に5g分のミニアルジーウエハーをとります。次いで、5g分に含まれる粒の数をカウント。こちらは96粒ありました。
最後に5gを96粒で割り、1粒あたりの重さを計算します。
5g / 96粒 = 0.0520 (g/粒)
最後に単位を直せば、1粒で52mgあることがわかります。
過去、記事作成で調べたことなのですが、テトラ プレコは50粒で27g。ここから1粒あたりの重さを計算すると540mg(0.54g)あることがわかります。
つまり1/10の重さ。
重量からもその小ささが、お分かりいただけるかと思います。
なお、こちらは小型プレコやオトシン向けの餌ですので、もちろん沈降性となっています。
実際にあげてみた その一部始終を動画で!
プレコと餌のお話
ここでは、初めてのミニアルジーウエハーを与えた時の様子を、動画で紹介していきます。
いまからほぼ20年前プレコに惹かれ、いまだに魅了され続けるわたし。
餌についての話を書き始めると、日が暮れてしまうので今回はざっくりと記すにとどめておきます。
基本的に押さえておきたいのは1点。
プレコは臆病かつ夜行性だということです。
その神経質な魚が、初めての餌と相対することになるのです。
今回は餌付けされたプレコ。幾分ハードルは低いですが、それでも給餌直後かつ人前で、フレーバーや味に興味を示し飛びついてくれることのは期待できません。
人間が立ち去り、電気が消えて暗くなり、さらには物音や足音が消えてから、初めて餌を口にすることがほとんどです。
――ファーストコンタクトで目の前で食べてくれるなんてありえない。
今までのプレコ飼育経験からそう思っていたのですが……
(次パートへと続く↓)
ミニアルジーウエハーを食べるブルーフィンプレコ
今回は、消灯後に小さな撮影用ライトをつけてミニアルジーウエハーを投入。水槽から1m離れつつカメラをズームして水槽へと向けました。
写真なんて撮らせてくれるワケがないと思いつつ、とりあえず「万が一」が起きるかもしれなからと、存在を消しひそめていると……
どうやら奇跡が起きたようです。
投入して3分で土管から出てきて、めちゃくちゃ必死にモフっています。
試しに、水槽目前まで迫ってみますが、こちらに気が付く気配がありません。
食べることに夢中なようです。
せっかくの大チャンス。慌ててカメラアプリを写真モードから動画モードへ。
まずは、ミニアルジーウエハーを見つけほおばるプレコ。
次いで、その様子をさらに至近距離で。
さらに近づいてみますが、逃げる気配はありません!!
吸盤の中に丸ごとタブレットを入れて、直接口でガジガジとかじりついているようです。
結局は15分足らずで、ほとんどプレコの胃袋の中へと収まったようです。
また、チェリーバルブにも食欲そそるフレーバーのようです。
もしかしたら、ライバルが多い中でも吸盤の中で独占して食べれるので、我が家のプレコ的には都合がいいのかもしれません。
ミニアルジーウエハーレビュー
ここからは、レビューを述べていきたいと思います。
商品の購入は自腹ですので、バッサリ斬ることもできるのですが、そうのようにしないのがわたしなりのルール。
ご容赦ください。
嗜好性は最高にすばらしい!!!
百聞は一見に如かず。
上の動画を見れば、そのフレーバーがいかにプレコ好みであるか察していただけるかとは思いますが、改めて記しておきたいと思います。
基本的に食事中のプレコの観察は難しいものです。
夜行性で神経質。ライトをつけても、足音がしても逃げていくからです。
……が、さすがキョーリンの草食魚フード。
餌を完食するまで、ついにプレコの意識がこちらに向けられることはありませんでした。
夢中になるほどの嗜好性。
与えたエサを目の前で無心に食べてくれる。
プレコの飼育において、これほど喜ばしい瞬間はありません。
おまけに至近距離で観察できるなんて!!
プレコ飼育者冥利に尽きます。
改めて、この魚種のすばらしさを実感した夜となりました。
赤ちゃんプレコやオトシンばかりではない!
そのサイズはとても小さく、わずか直径7mm重さ50mSgほど。
パッケージの写真には並オトシンがあるくらいです。セルフィンプレコの幼魚やミンブッシー、さらにはオトシンクルス向けとなっています。
しかし、体長10cmほどの我が家のブルーフィンプレコも、吸盤で包むようにしてむさぼっていました。
幼魚・稚魚専用というワケではないようです。
しかしそれでも、我が家の餌付いていないオトシンは見向きもしませんでした。
水槽内のコケや器具についたバイオフィルム、さらには水草を今日も一生懸命ハグハグ。
これだけでも3年間生きていますから、今更プレタブを食べる気なんてさらさらないのかもしれません。
とにもかくにも、
ブッシーやセルフィンの幼魚から、
タイガープレコやその仲間まで。
さらには餌付けやすいオトシンネグロなどに
わざわざ割らずに与えられ、嗜好性も良い。
かなり優秀な餌だといえるでしょう。
やっぱり国産は安心! という感情になるその理由を考えてみた
国が違えば、習慣や価値観が異なるは当然のこと。
それが口に入るものなら、なおさら変わるという事実を突きつけられるでしょう。
約20年前、豚の酵素を利用した国産うま味調味料が、イスラム教の国インドネシアでひと騒動起こしたことを覚えている人はどれだけいるでしょうか?
当時まだ未成年。生物学を志していたわたしには、豚肉ではなく豚の酵素が、それもおそらく口に入らない物が、なぜこれほどまで問題になったのか不思議でなりませんでした。
しかし、昨今世の中を騒がせている「すしテロ」や「昆虫食の是非」と照らし合わせれば、なんとなくお分かりいただけるかと思います。
その社会の倫理観や価値観として、否定的であったり賛否両論な状態にある食物が意図せず口の中に入ってくる。これがいかに生理的に受け入れられないことなのか……。
そのような理由がありますので、どこで誰が作ったのか、何が入っているか、よくわからないものを食べるのは不安。もちろん、買って与える方も注意深くならざるを得ません。
食べ物の中身は味と栄養だけはありません。安全だけでも不十分。
はっきりと安心できる材料が必要です。
口に入るものだからこそ、共通の習慣や価値観を持った人が製造に携わっているのは実に大切。それらが違えば、エリート集う世界の大企業ですらも易々と逸脱してしまうからです。
その点、こちらはパッケージに【国産】と明記。
日本国内自社生産と堂々と表記されているだけでも心境が大きく変わるその理由は、ここまで読んでいただければお分かりいただけることかと思います。
小さすぎるので1か所に撒くのが難しい
ほめちぎってネガティブなことを全く書かないのも、レビューとしては考え物。
最後は、気になる点について触れておきたいと思います。
このミニアルジーウエハーは沈降性の餌。このような性質を持つものは、着底後に魚が食べるよう設計されています。
ここで問題となるのがその置き場所。どこに着底させてもいいというわけではありません。水草の根元に落ちれば大きな魚は口が届かないでしょう。ボスプレコの縄張りに落ちれば独占されるでしょう。
そうならないために期待されるのはコントロール性能。そして投下失敗したときの回収のしやすさです。そして残念ながら、このミニアルジーウエハーですが、
よく乾燥し、空気を多く含んでいるためか、浮かび上がりコントロール不能な物がちらほらと。また、回収も極小サイズのため困難でした。
試しに10粒ほど水槽に落としましたが、浮いてしまい遠く離れた水草の根元に落ちていった粒が2つほど。そこにはプレコは入れませんので、もれなくチェリーバルブの餌となりました。
しかし、乾燥しすぎて沈まないのは、どのメーカーのタブレット形状の餌にもよくある話。
そんな時は、こんな風にプロホースのパイプ単体を水槽に入れて……
次いで、ミニアルジーウエハーを用意。
プロホースのパイプの中に↑コレを入れます。
すると↓のように水の中を落ちていき……
無事ばらけることなく、餌を一か所に集中投下できました!
最後に、パイプを引き抜けばこの通り!!
というわけで、どのメーカーの商品でも起きうることですし、そこまで気にするようなネガティブなポイントでもないような気もします。
とはいえ、ひと手間加えるのが面倒な人がいるのも確かなこと。
その点を考え、取り上げた次第です。
まとめ
嗜好性の良さはさすがのキョーリン。そのため、サイズによらず対象魚は多い。
プレコも観察者も幸せにする、魔法の餌。
臆病なプレコが目の前で餌にかじりつく光景を見たら、「そりゃ、みんなキョーリンの餌使うよね……」と思わざるを得ません。
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