ガラス蓋についた水垢 VS クエン酸
早い地域ではセミが鳴き始める時期となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
どうも、こんにちは。ごん太です。
さて、
前回
は頑固にこびり付いたプラスチックのパイプの水垢を、クエン酸で溶かして綺麗にするというお話でした。
ほとんどは溶け、分厚く張り付いてざらついた部分もボロボロと崩れるように除去することができました。
その時にふと思ったのが、
これ、ガラス蓋もいけるのでは?
というわけで、論より証拠。
今回は、水槽の天井にできたガビガビを、クエン酸で溶かせないか実験をしてみることにしました。
注意事項・経緯
クエン酸とてpH1~2
いきなりですが注意事項となります。
ガラスはそもそも酸性に強い素材です。
思い起こしてほしいのは、学校の理科の実験で利用した試験管。
その全てがガラス製だったはずです。
実際、水槽用の蓋を酸性の液体に浸けても、なんら問題はないことがほとんどです。
しかし、ガラスの値段はピンキリ。
100均で手に入るようなコップもあれば、バカラグラスのように1つ1万円という工芸品まで。
水槽も同様です。
割って懐の痛まない格安な海外製のものもあれば、まるで水の壁しかないように見えるほど透明度の高いトップブランドの逸品まで。
そして、相手は試験紙を真っ赤に染める酸性の液体。
万が一にも、変色や劣化があるかもしれません。
そのため、必ず自己責任の上で実施してください。
いきなり全てクエン酸に浸け込むようなことはやめましょう。
目立たない部分を用いて、同濃度同時間でテストをしてみるべきです。
なお、今回この記事を作成する際に利用したガラス蓋は、チャームで販売されているアクロ水槽用の物となっています。
サイズさえ合えばという条件が付きますが、美しい一枚板にもかかわらず1枚600円前後(45cm規格水槽用)。これなら、もしヒビや傷が入っても懐が痛みません。
そのため、記事内では躊躇なくクエン酸水溶液の入ったバケツに投入しています。悪しからず。
そんなに安くて良いのなら、クエン酸なんて使わないで新品と交換するべきでは?
というツッコミが聞こえてきそうでもありますが……。
ゲフンゲフン。
耐水ペーパーで水垢を落としたはずが……(経緯)
さて、今回クエン酸を利用することにした経緯です。
これは大昔の失敗談ですが、過去に#2000の耐水ペーパーやプラモデル用コンパウンドで時間をかけて落ちしてみたことがあります。
しかし、作業後にどうにこうにも光に照らしてよく観察すると、
無数の細かい傷ができ状況が悪化。
ひどく落胆したことがあります。
それを思い出し手をこまねいているうちに、大きくなるのは水垢。とは言え、↓で紹介する写真のように、いよいよなんとかメンテをしなければいけない状況となってしまいました。
もし、削らなくても落とせたらラッキーなんだけどなぁ。
というの淡い期待のもと、クエン酸で溶かしてみることにしましたワケです。
だめだったら……チャームでガラス蓋買いなおすまで!
お掃除の対象
ここでは、今回のメンテナンスの対象となるガラス蓋を紹介したいと思います。フタ全体をカメラで捉えると、どうにも様々なものが映り込みうまく撮影できません。
そのため、このパートではひどく汚れている部分の接写写真のみの掲載とさせてください。
さて、今回は2枚のガラス蓋を、クエン酸を利用したそれぞれ違う方法で掃除してみました。
1つはバケツにドボンと浸け込む方法で、もう1つはより高い濃度を維持しやすいキッチンペーパーとラップでクエン酸パックにしてみました。
以下画像は、バケツに浸け込む前の写真となります。
以上のような感じで、ちょうどエアレーションから水滴が跳ね上がり、水がたまる部分に細い白いスジ。
くっきりとしたラインですが、実は汚れができてからまだまだ日は浅く、少しばかりクエン酸に浸けておけば溶くれそうです。
こちらは、バケツ行きに決定♪
お次は、クエン酸ラップする前の写真です。
太くゴワゴワしたとした帯が1本。
実はこちら、先ほど写真で紹介したガラス蓋の先代にあたる物。
角が少しばかりかけており、すでに新品と交換して役目は終えています。今は、万が一現役のフタを割ってしまった際の交代要員としてスタンバイさせてあります。
非常時用とは言え、気になるのはやはり、太い水垢の帯。
この汚れは幾度となくスポンジで擦ってみましたが、そうやすやすと落ちるものではありません。
こちらはクエン酸パック行き♪
さぁ、それではまずはバケツへの浸け込みから作業していきましょう!
バケツに用意したクエン酸水溶液で水垢を溶かしてみる
上下分割でバケツにドボン作戦
ここでは、バケツにクエン酸水溶液を用意し、そこにガラス蓋をドボンと浸け込んで溶かす方法を紹介していきたいと思います。
まずは、その道具となります。
- クエン酸
- 水
- バケツ
このようにバケツにフタを入れて、
下半分が浸かる程度までバケツに水を溜めます。
本来なら、すべてが水没するほどの水を用意するべきなのですが、結構な水量になることが予想されます。
そして、その重量も恐ろしいものに。そのため今回は、まず下半分を溶かし、その後上半分を溶かす作戦。
これなら用意する水もクエン酸も半分。さらに重量も半分で済むというワケ♪
こちらの方法は、後述のクエン酸パック作戦よりも低い濃度での利用に適していますが、作業の手数も少なく簡単ですので手っ取り早く水垢を溶かすのにはおすすめな方法となっています。
クエン酸投入!
さぁ、水がたまったようです!
今回のバケツに入った水の量はざっと10L。ここにクエン酸を投入するわけですが、前回の記事にでは、1Lの水に小さじ5杯でpH1~2となり、十分に水垢を溶かしてくれることが分かっています。というわけで以下、分量です。
今回用意した水は10L。
投入する小さじ50杯=大さじ16杯程度
※大さじ1杯=小さじ3杯
フハハっ! クエン酸ならいくらでもあるのだよ!?
とばかりに、前回300円で購入した大容量のクエン酸をためらいもなくザバザバと投下します。
そして、先に突っ込んであるガラス蓋で、草津温泉の湯もみのごとく、せっせとマゼマゼ。
ここで、前回も登場したpH測定の試験紙を使ってみます。
真っ赤になりましたね?
今回もpH1~2のクエン酸水溶液を無事調製することができたようです。
作業手順
前パートのクエン酸撹拌時で、すでにガラス蓋を浸け込んでいますが、ここで改めて作業手順を記しておきたいと思います。
- 水垢で汚れたガラス蓋をクエン酸水溶液に投入。
- 下半分を12時間かけて水垢を溶かす。
- 放置し終えたらスポンジの裏側で擦り洗い。
- その後、上半分を浸け込み12時間放置。
- 同じく時間が経過したら取り出して再び擦り洗い。
- 最後に、よくすすいで取り付けてできあがり!
なお、作業に当たっては冒頭で述べた注意事項のほかに、もう1つ留意してほしい点があります。
それは、酸性の液体であり肌を刺激するという点です。
作業においては、なるべくビニール手袋を利用しましょう
また、肌に付着したときは良く洗いましょう
そのまま手についたままで放置&乾燥すると、ピリピリとした痛みや掻痒感に苛まれるかもしれません。ご注意を。
できあがり
それでは、実際にクエン酸に浸け込む作業をしていきましょう!
なお、あまりにも単純な作業であり、絵面も地味であったため写真はありません。
というわけで、いきなり作業後の写真となります。
片面12時間、合計24時間浸け込んだ後の写真がこちら。
ひどく汚れていた2箇所を再び接写してみましたが、どうでしょうか?
ざらざらとした水垢がさっぱり落ちて、なかなかいい感じではないでしょうか?
と、写真では綺麗に見えていますが……。
撮影後に様々な角度からLEDライトを当てつつ、目を凝らして丹念にチェックしてみると、
硬くこびり付いていた部分には若干ながらまだら模様の結晶が薄く残っている模様。
もちろん、スポンジでやさしく擦っただけなので当然ながら細かいひっかき傷跡など一切ありませんが、完全に水垢が落ち切った状態を100点とするなら、80点な出来栄えと言えるでしょう。
クエン酸パック
上で紹介した方法で落としきれなかった場合や、より頑固な水垢である予想されるとき、さらには水垢の範囲が狭い時には、こちらのクエン酸パックがおすすめです。
※
なお、今回は上記方法もつきましては、ここでは簡単に述べるにとどめておきたいと思います。需要があれば別記事で詳しく紹介したいと思います。
クエン酸パックの道具
というわけで、まずは道具です。
- クエン酸
- 水
- コップ
- ラップ
- キッチンペーパー
クエン酸パックの手順
次いで、手順の説明となります。
- まずは、コップにクエン酸の飽和水溶液を作ります。
- 次いでカットしたキッチンペーパーを水垢にあてて……
- 零れ落ちない程度に飽和水溶液を染み込ませます。
- ペーパーを覆うようにラップをしたら……
- 3~6時間程度放置。
- 放置後、ラップとペーパーを取り除いてから
- スポンジの裏側で擦り洗い。、
- 最後に、水道水でよくすすぎいでできあがり。
というわけで、こちらも無事水垢を落とせました。
上の写真を見てもらえばわかるように、綺麗すっきり!!
……とはいかず、肉眼で見れば80点の出来だとわかる代物です。
それでも、こちらの方が高い濃度を維持しやすいこともあり、水垢の落とし具合はバケツ作戦よりも上。
難点は、ちまちまとした作業が多いこと、そして大きなガラス蓋には不向きなことでしょうか?
大面積をラップするのは骨が折れる作業だと思われます。
とにもかくにも、2つの方法を試してわかったことは、クエン酸を用いて完全に水垢を溶かしきるのは難しいようですので、ほどほどが肝心と言えるでしょう。
綺麗になったガラス蓋を乗せてみると?
完全には綺麗にできませんでしたが、早速水槽に乗せてみましょう。
1枚目がバケツ作戦の物、2枚目がクエン酸パックの物となります。
言われなければ、どこに水垢があったのか?
どこに取り切れなかった汚れが残っているのか?
全くわかりません。
(というか、どっちがどっちやら、それすらもわかりません。)
このように、遠目から見れば…もしくは写真にすれば、80点の出来栄えながら汚れに気が付くことはなさそうです。
というワケで、時間はかかり水垢は完璧には落としきれませんが、ヤスリでごしごしする必要もなければキズもつかない。
削ってみたいんだけど傷がつくのは怖いしなぁ……という人には、まさしく願ったりかなったりな方法ではないでしょうか?
ガラス蓋についた水垢を落とす実験は、おおむね成功と言えそうです。
まとめ
ガラス蓋についた水垢もクエン酸で【だいたい】落ちる。
今回用意したクエン酸水溶液は水1Lに対して小さじ5。
クエン酸に浸けて半日放置。
もしくはクエン酸の飽和水溶液でパック。
スポンジで擦るだけなので、細かい擦り傷はできなかった。
双方ともに完全に水垢を落とすことはできず、せいぜい80点止まり。
過度な期待は禁物。
それでも、ヤスリで水垢を削ることに躊躇しているのなら、まずはクエン酸の利用を検討してみるといいかも。
しかし、クエン酸は酸性の液体。
高価なガラス水槽に利用する際は、自己責任かつ慎重に。
また、作業の際はビニール手袋で手を保護しましょう。
肌についたときは、よく洗い流しましょう。
というわけで今回はここまで。
長文読んでいただきありがとうございました。
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