ろ材固定盤VSろ材コンテナ
過去記事から削除したパートに手を加えてお届けします。
今回は、エーハイム2213のフィルターケースで用いるろ材固定盤とろ材コンテナについて述べていきたいと思います。
フィルター内部で用いるこの新旧2種類のパーツ、果たしてどちらが便利なのか? ろ過性能が上がるのか? 実際の利用経験をもとに紹介していきたいと思います。
なお、当記事で紹介する物品は、全て自費で購入したものです。
エーハイム2213、ろ材固定盤とろ材コンテナどっちがいいの?
巷でのろ材固定盤の評判
それでは、ろ材の汚れ自慢……ではなく、ろ材コンテナとろ材固定盤について述べていきたいと思います。下の写真は、2213のパワーヘッドを開けたところです。ろ材コンテナにたくさんのゴミが付いていますね。
さて、巷では2213ろ材コンテナは、 ろ材の置き分けがしづらく、さらに容量も少ないため、 旧来のろ材固定盤を利用した方法が良いという考え方が強いようです。
より詳しく言えば、他機種と違い一層構造のため、コンテナが重箱のように重ねられず種類別に分けられない点、そのため、旧来通りろ材ネットを要する点、さらには、フィルターケースとろ材コンテナの間にわずかな隙間があり、これがデッドスペースとなるため、その分ろ材を詰められない点、以上が不満の理由となっているようです。
しかし、ろ材固定盤2つ合わせて2,000円。プラスチックの板の割には高価であり、また導入してろ過能力が金額なりに向上するかは大いに疑問です。
また、容量の低下については、ろ材の量こそ命な人にとっては大きな不満点なのかもしれませんが、外部フィルターろ材を6~7割しか詰め込まない通水重視派なわたしにとっては、隙間により通水完全停止を免れるため、利点のようにも思えます。
以上のように、考え方によっては利点にも欠点にもなるようです。
実際にろ材固定盤を利用してみて
ろ材固定盤だと容量がどれだけ増えるの? その評価は?
さて、ひょんなことからろ材固定盤を手に入れ、現在はエーハイム2213で利用しています。
実際、双方のろ材容量の差をざっくりと調べたことがあるのですが、固定盤の方が、おおよそ1L大きくなります。(実際の検証記事はコチラ)
しかし、何度も繰り返し述べますが、これが多いと捉えるのか、少ないと捉えるのかは、人や置かれている環境によると思います。
ろ過がギリギリの水槽では水質安定に貢献するはずですし、有り余っている水槽では増えたことによる差はわからないでしょう。
このような曖昧な話を毎度しなくてはならないのは、そもそもろ過能力やろ過の安定に対する「はっきり」とした指標がないからです。もっとも、それらが不在なためろ材の量で物事をはかろうとする向きがあるワケですが。
とはいえ、確かにろ過能力が不足しているときにはろ材の量と相関関係がありそうですが、そうでない時やろ材が有り余っているときはどのような結果になるのかは、いまだ誰も知りません。
生態系ピラミッド的に考えれば、供給される餌の量が一定なら、住めるバクテリアの量も一定となり、そのためろ過能力も一定となると考えられそうな気もします。また、硝化作用は基質と酵素による反応と考えた場合、酵素反応速度論が近いのではないかと思うのですが……。
とにもかくにも、何らかを示唆するようなデータが欲しいところです。
生物ろ過性能以外では?
以上、ろ材性能で白黒つけられないと述べた上で、ここからはそれ以外で比較していきたいと思います。
やはり気になるのはコンテナが階層構造でないの点です。結局ろ材ネットを利用するようでは完全に二度手間であり、それなのにいちいちろ材コンテナのフタを開け閉めしなくてはならないため煩わしく感じます。潔くろ材固定盤のようにシンプルにした方が、ろ材清掃やウールマット交換は捗ります。
また、見た目も気になります。エーハイムの外部フィルターは外から見てろ材の汚れ具合が把握できるように緑色透明になっています。ですが、肝心のコンテナは白色不透明。これではあのアイデンティティは何のためのか分かりません。もっとも、これはコンテナやバスケットを利用している全ての機種に言えることかもしれません。対してろ材固定盤ならそのようなことはありません。
それでも、緊急時の生命線である通水性は、ろ材コンテナの方に分があるかもしれません。
大昔にプレコ飼育で用いていた際、新しく買ってきた流木が人気すぎて木くずがフィルターにたまり、危うく一昼夜にして水の流れが完全に停止しかけたのですが、難を免れた経験があるからです。当時は生物ろ材を好んで多量に用いていた時期で、もしあの時ろ材固定盤だったら大変なことになっていたかもしれません。
とはいえ、よほどの大食漢だらけの水槽や木くずのように水に溶けないゴミが出ない限り、そこに至るまでにメンテナンスをすることが多く、レアケースだとも言えるでしょう。
それが、わたしが双方を実際に利用して感じたレビューです。
ろ材固定盤はこんな人におすすめ
とにもかくにも、ろ材固定盤はこんな人におすすめです。
① 結局ろ材ネットを使うので、その二度手間が嫌だ
② フィルターケースからろ材が見えないのが嫌だ
③ 水質が不安定で、少しでもろ過能力を向上させたい
②はともかく、①はわたしを含め結構いるように思えます。
しかし、③に該当する場合は、間違いなく別の形式の補助フィルターの導入をおすすめしたいと思います。
あくまで、ろ材固定盤はフィルターのサイズアップに該当するわけで、水質が不安定な時はろ材の容量増加よりも、スポンジフィルターや水作エイトなど、エアレーションも兼ねたフィルターを設置した方が好ましい結果になるためです。
ろ材固定盤ありきで水質安定化の策を練るのは、あまりおすすめできません。
なお、ろ材コンテナからろ材固定盤へ変更する際には、ろ材固定盤を2枚用意するだけでなく、ろ材固定盤用のウールマットも準備する必要があります。また、容量が増えるため、その分のろ材も入手しておきましょう。
というわけで、今回はここまで。
長文読んでいただきありがとうございました。
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